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 ホーム(ニュース)根津理恵子のポーランド通信第11回「ふしぎの国ニッポン」

第11回「ふしぎの国ニッポン」

 

ある国について知りたいと思えば、今はインターネットで文化や歴史から、最新のニュースまでも見ることができる、本当に便利な世の中です。 しかしそれだけでは知り得ないこともあり、また偏った情報によって間違ったイメージを植え付けられてしまうこともあります。 実際私もポーランドに身を置いたからこそ感じられたことや初めて気付いたこと等いろいろありました。

実感した例としては、留学2年目の2004年にポーランドがEUに加盟したことによる環境の変化の大きさ。この4年間で物価の上昇は著しく、通貨も当時1ズウォティ=29円だったものが今は45円にまで跳ね上がってきています。日用品の物価は今や日本並あるいはそれ以上といってもいいほどかもしれません。

またイメージが崩された例としては、初めてワルシャワを訪れたときのこと。ポーランド=治安が悪い、夜は外出なんて厳禁で、発砲事件も頻発!?などというイメージを持ちビクビクしていた私は、意外と…というよりとても朗らかな街の雰囲気にいい意味で拍子抜けしたのでした。

 

さて、偏った情報による思い込みや先入観とはおそろしいもので、私がこんなふうにポーランドを誤解していたようにポーランドの方も日本や諸外国に対して事実とは異なるイメージを抱いていらっしゃることも多くあります。これまで私も何度か、彼らからビックリするような発言や質問を受けてきましたが、今回はその中から特に印象的だったものを取り上げてみたいと思います。

ビックリその1「日本人でもNo!と言うことがあるのね!!!」
日本人は相手に絶対服従で反論はしないもの、という思い込みですが、これは一種の侮辱ですね。そのイメージはきっぱり崩してもらいました!

ビックリその2「日本人の死因ナンバーワンは『過労死』でしょ?」
これもすぐに反論しておきました!!!!!当然ですが…。

ビックリその3「日本の医者は赤い粉薬を処方するってほんと?」
これはどうやらポーランドで放送されているアニメ番組の影響で、その内容は、日本のお医者さんは患者に赤やら緑やら青の粉薬を処方して、有無を言わせずそれを飲ませる…さらに医者は患者から「私はどういう病気なんですか?」と尋ねられると急に怒り出し、「だまって薬を飲め!」と言い放つ…。Oh my God!!!!!的なお話ですが、知り合いの年輩の女性はそれをまじめに信じていたらしく、「それはおとぎ話の世界だけのことなの!?」と驚いていて、逆にこちらの方が気絶しそうになりました。

こんなに奇妙な国と思われているのか、とショックも受けますが、逆にそういう誤解を解き実態を理解していただけたときには、妙な達成感に満ちた気分になるものです(笑)。
国際化してきているとはいえ、アジア諸国との壁はまだ少し厚いのでしょうか。「極東のふしぎの国ニッポン」なのだなぁと痛感する日々です。
さて、今度はどんなドッキリ質問が降りかかってくることやら・・・!?

 

次回はこちら

 


 掲載元:「あんさんぶる」2007年7月号より転載。(あんさんぶる編集室に転載許可済み)
あんさんぶる編集室(
カワイ音楽教育研究会 機関誌)に無断で転載することを禁止します。

 

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