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ピアニストとボディトレーナーによる
「“ カラダ ” のしくみと使い方」シリーズ 開催レポート
ピアニストのための『呼吸力』養成講座 (全2回)
「呼吸」が変わればカラダが変わる! 「カラダ」が変われば音が変わる!
第1回 2013年 10月31日(木)10:30〜12:30
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
講 師: 松本和将(ピアニスト) 宮坂 博(ボディトレーナー)

 

 

 10月31日、ピアニストの松本和将先生とボディトレーナーの宮坂博先生による「ピアニストのための『呼吸力』養成講座」第1回が開催されました。今年3月に大好評を博した、「“カラダ” のしくみと使い方講座 」に引き続き、ピアノ演奏の身体的側面に着目、理論と実践の両面から優れたパフォーマンスの秘密に迫ります。演奏における「呼吸」の大切さはしばしば指摘されることですが、自分や他の演奏者が実際にどんなふうに呼吸をしているのか、客観的に把握するチャンスはなかなかありません。呼吸は本当に音を変えるのでしょうか?どんな呼吸をすれば、より良い演奏につながるのでしょうか?

 初めに、松本先生が講座の趣旨をご説明になり、身体的アプローチをとりつつも、「いい音楽(音)を生み出す」ことが第一の目的である旨を強調されました。続いてトレーナーの宮坂先生がステージに登場。パワーポイントや映像を使いながら、呼吸の種類やその練習法、実際の用例などを、たいへん分かりやすくご解説いただきました。

 「呼吸」といえば、息を吐くこと(「呼」)と吸うこと(「吸」)の二つがまずは思い浮かびます。宮坂先生のお話によれば、実際には、「密息」とも呼ばれる「止める」呼吸を含め、このほかにも様々な種類があるとのこと。プロのパフォーマンスにおいては、こうした多様な呼吸法が巧みに組み合わされ、使い分けられているようです。「一流のアスリートと何ら変わらない」(宮坂先生)身体能力を持つという松本先生の演奏での呼吸を、宮坂先生はDVDと実演を通じて細かく分析。作品の解釈や、表現したいとおっしゃる感情と連動するその身体の動きを通して、松本先生の演奏の「凄さ」の秘密が垣間見えるような気がしました。

 講座の後半では3名の生徒さんにご登壇いただき、ミニ・レッスンが行われました(曲目はベートーヴェン《ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13「悲愴」》、ショパン《バラード第1番》《練習曲 ハ短調 作品10-12「革命」》ほか)。初めに生徒さんが曲の一部を演奏され、松本先生が音楽的見地から注意すべきポイントを指摘なさいます。これを受けて、宮坂先生は、松本先生の模範演奏と生徒さんの演奏の違いを身体的な面から説明され、問題を克服するための呼吸法や具体的な練習の仕方についてアドバイスされました。

 音楽と身体の密接なつながりを改めて再認識させられるとともに、普段無意識に行っている呼吸について新たな気づきを与えられる、大変興味深い講座でした。

 次回12月5日(水)は「応用編」として、より本質的な呼吸の理解とレッスンにおける実演が取り上げられる予定です。ご好評につき、チケットのお申し込みはどうぞお早めに!

(N.J.)

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