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カワイコンサート NO.2198
外山啓介ピアノリサイタル 開催レポート
2013年10月11日(金) 18:30開演
会場:広島市東区民文化センターホール(広島県)

 

 ようやく秋らしい涼やかな風を感じられるようになった10月11日(金)、広島市東区民文化センターで外山啓介さんのピアノリサイタルが開かれました。

 今回のリサイタルは外山さん自身が長年温めてきたというショパンのピアノソナタをはじめ、『コンサートを楽しんで頂けるように…』との外山さんの思いが込められた、誰もが知っている曲が集められたプログラムです。

 バッハ=ブゾーニ<シャコンヌ>での、芯がありつつも力強く深い響きで華やかに始まったコンサートは、シューマン=リスト<献呈>、シューベルト=リスト<アヴェ・マリア>と、外山さんの紡ぎだす繊細で輝くような音の世界が、ホール全体の空気をどんどん変えていくようでした。

 その長身から奏でられる厚みのある響きと対照的に、美しいピアニッシモの多彩な音色は、続くラヴェルの<亡き王女のためのパヴァーヌ>でよりいっそう観客の心をつかみ、<ラ・ヴァルス>は『ピアノ1台でオーケストラと言われる楽器の可能性を探っていきたい』との外山さんの言葉そのままの、幻想的かつ劇的で格調高い、素晴らしい演奏でした。

 休憩を挟んで、後半はオールショパンプログラム。

 「小犬のワルツ」を含む<3つのワルツ/作品64>に続き、<英雄ポロネーズ>と人気の曲が続き、会場の拍手も大きくなっていきます。

 そしてプログラムの最後<ピアノソナタ第2番/作品35>では、確かなテクニックに裏打ちされたスケールのある演奏が奏でられました。特に3楽章の葬送行進曲は、中間部の美しく天国を彷彿とさせるメロディと葬送の場面との対比、その世界感と説得力に圧倒されてしまいました。

 アンコールはブラームスの<間奏曲作品117>とムソルグスキー<展覧会の絵>より一曲ずつ弾いて下さり、終演後はサインを求める長蛇の列です。

 花束を贈った子供達にはとても喜ばれたようで膝まづいて握手をされたり、曲間での思わぬ拍手にも笑顔で対応されるなど、外山さんの誠実なお人柄も感じる演奏会でした。       

カワイ音楽教室 広島事務所講師 満長麻衣

 

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