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日本ショパン協会 第287回例会
深見 まどか ピアノリサイタル 開催レポート
《日本ショパン協会パウゼシリーズ Vol.40》
2019年3月8日(金) 開演 18:30 (開場 18:00)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 フランスと日本で演奏活動を行う、深見まどかさんのリサイタルが開催されました。同国にゆかりのあるサン=サーンス、ショパンにドビュッシー、そしてパリ出身の現代作曲家、フィリップ・ルルー。異なる時代の4作曲家による、ヴィルトゥオーゾ性に富んだ作品で組まれたプログラムを披露されました。

 まずは、サン=サーンスの《6つの練習曲Op.111》より〈トッカータ〉。幕開けにふさわしく、華やかな旋律を生かしたダイナミックな演奏です。

 ショパンは〈バラード〉4曲すべてを取り上げました。作曲家の人生をたどるように進み、最後に行き着く第4番では、圧倒的な深みある音楽を聴かせます。

 休憩を挟み演奏されたのは、ルルーによる〈DENSE… ENGLOUTI…ドビュッシーの前奏曲の思い出に包まれて〉(2011年)。日本における初演は2年前に行われた深見さんのリサイタルで、その後も積極的に再演しています。緩急の交錯、和音の響きや、残響の使い方などが《前奏曲》へのオマージュであることが感じられる興味深い作品でした。

 最後は深見さんにとって、欠かせない存在だというドビュッシーの《前奏曲第2巻》。柔軟なリズムや複雑な和声、多様な響きを堪能しながら、ルルー作品で受けた“ドビュッシー像”の印象を重ねると、2曲の流れに不思議な一体感が感じられました。

 アンコールを前に、フランスで起きたデモに巻き込まれ、昨年末に足に怪我を負ったと話された深見さん。ペダルの使用に制限があったと悔やまれましたが、演奏はもちろん、公演を敢行されたことに対し大きな拍手が送られました。アンコールはエチュードを2曲、ショパンの〈黒鍵〉と、ドビュッシーの〈組み合わされたアルペジオのために〉でした。

(R.K.)

 
左側から、東誠三理事、深見まどかさん、小林仁会長

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