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ユリア・チャプリナ&浜野与志男 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
2017年 4月11日(火) 19:00開演 18:30開場
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 春の日差しに若葉が美しく映える4月の半ば、ユリア チャプリナさんと浜野与志男さんのジョイントリサイタルが行われました。ロシア音楽が「心の拠り所」であり「最も力を注ぐ分野」であるというおふたり。今回のリサイタルでは、チャイコフスキーやスクリャービン、ショスタコーヴィチなど全曲をロシアの作曲家の作品で構成し、まさにロシア・ピアノ音楽の魅力を凝縮した2時間を提供してくださいました。

 前半は、まずチャプリナさんがチャイコフスキーの《瞑想曲》、《少しショパン風に》、組曲『くるみ割り人形』より《アンダンテ・マエストーゾ》を、続いて浜野さんがスクリャービンのソナタ第10番、バラキレフの東洋風幻想曲《イスラメイ》を演奏されました。

 後半は、浜野さんがショスタコーヴィチの『24の前奏曲とフーガ』より第24番を、そしてチャプリナさんがスクリャービンのソナタ第9番、ラフマニノフの『絵画的練習曲集作品39』より第3番と第5番、プロコフィエフのソナタ第1番と第3番を演奏されました。

 作品成立の時系列に沿った構成ではなく、あえて趣の異なる楽曲を隣り合わせに配したというこのプログラムは、ロシア音楽世界の幅広さをよりはっきりと感じさせてくれたように思います。それぞれの作品のもつ色彩を見事に弾き分けるおふたりの演奏に、会場からは終始熱い拍手が送られました。ときに物憂げに、ときにダイナミックに。細部まで緻密に考え抜かれたうえで展開される音楽に酔いしれる幸せな時間でした。

 最後は、ラフマニノフの《舟唄》を連弾で。チャプリナさんは、浜野さんの英国王立音楽大学(RCM)留学時代の先輩ということもあり、おふたり息のあった演奏を聴かせてくださいました。次回のリサイタルも楽しみにしています。

(Y. T.)

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