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“アンサンブル・ヴァリエ” ジョイントリサイタルVol.9 開催レポート
〜古曽志洋子と仲間たち〜
2016年
11月4日(金) 開場18:30 開演19:00
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
出演:麻生千穂(ソプラノ)、和泉聡子(ソプラノ)、水越美和(メゾソプラノ)、中谷路子(ピアノ)、新谷しのぶ(フルート)、
石田多紀乃、原田愛(ピアノ・デュオ)古曽志洋子先生(作曲/企画構成)

 

 

 

 作曲家、古曽志洋子さんが主宰する『アンサンブル・ヴァリエ』は、彼女のもとで音楽を学んだ演奏家と作ったグループです。ピアノ、声楽、管楽器、弦楽器などのメンバーとともに、自主公演や市役所カフェ、病院などで約20年前からコンサートを行っています。この日は古曽志さんの曲と、ご自身が留学されていたフランスの作曲家の作品が披露されました。

 《金子みすゞの詩による歌曲》は古曽志さんの作品。麻生千穂さん(Sop)、和泉聰子さん(Sop)、水越美和さん(Mez)、新谷しのぶさん(Fl)と中谷路子さん(Pf)による演奏です。心の機微が表現された9つの詩がフランス風の和声に彩られた、豊かな作品でした。

 パリ音楽院のフルートの卒業試験として作曲されたグロヴレーズ《ロマンスとスケルツォ》は、新谷さんと石田多紀乃さん(Pf)で。取り上げられる機会が少ない作品ではありますが、親しみやすく、フランスらしい洒脱な1曲でした。

 前半の締めくくりは、旗揚げ公演が初演だったという、古曽志さんのピアノソロ作品《感傷的な風景》です。「ピアニストからはある特定の箇所が難しいと言われてしまう作品なんですよ」と古曽志さん。中谷さんの演奏は、3曲ともタイトルに表現された異なる情景が浮かぶものでした。

 後半の始まりは、麻生さん、和泉さん、水越さんと中谷さんによるチマローザの歌劇《秘密の結婚》より喧嘩の三重唱。姉妹の喧嘩を叔母が仲裁しようとするつもりが巻き込まれてしまうというシーンです。それぞれのソロや、3人によるハーモニーは“喧嘩”とは言え、華やかなものでした。

 日ごろデュオとしても活動している石田さんと原田愛さんは2曲を披露。沸き返るリズム、シャブリエの狂詩曲〈スペイン〉は原色的に、そして6曲で構成された古曽志さんの《こねこのポール》は、猫の様子を生き生きと、ときに穏やかに描写されたかわいらしい作品でした。

 最後ももちろん古曽志さんの作品。《四季の詩〜母の句に寄せて〜》はタイトルの通り、ご自身のお母さまによる7つの俳句に曲をつけたという、愛情あふれるものでした。

 「これまで若い仲間たちのために、たくさんの曲を書いてきました」と話す古曽志さん。これからも多彩なプログラムで、多くの人々を楽しませてくださることでしょう。

(R.K.)

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