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華麗なる PIANO QUARTET 開催レポート
2014年7月14日(月) 19:00開演( 18:30開場)
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
出演: 執行恒宏(Vn) 飛澤浩人(Va)  小川和久(Vc) 稲田潤子(Pf)

 

 カワイ表参道室内楽シリーズ「華麗なるPiano Quartet」。今夜はモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番ト短調とエネスクのピアノ四重奏曲第1番ニ長調という二つの大作によるプログラムです。ヴァイオリンの執行恒宏さん、ヴィオラの飛澤浩人さん、チェロの小川和久さん、ピアノの稲田潤子さんといずれも国内外で幅広く活躍されている一流奏者によるカルテットによる至福の調べ。会場には幅広い年齢層の多くのお客様が集われました。

 前半に演奏されたのはモーツァルトのト短調のカルテットです。「モーツァルトのト短調」と言えば有名な40番の交響曲に象徴されるように名作揃いであり、この作品も演奏の機会こそ少ないとはいえ、屈指の傑作に数えられる作品と言えます。第一楽章の主題の印象的なトゥッティの部分から過度に感情的になりすぎず、互いの響きを聴き合う絶妙のアンサンブルが聴かれました。ピアノの響きを中心としつつ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが様々な「対話」を内面的に織り上げていく光景が大変甘美で、第一楽章のさすらうような抒情性と、第2楽章の優美さ、快活で上品な第3楽章へと至る時間の流れ方にも室内楽ならではの安定感や優雅さがありました。

 後半はルーマニアの代表的作曲家エネスクの大作、第1番ニ長調のカルテットが演奏されました。独特なロマンチズムと、民族的な色彩が結合した傑作と言えますが、長大な第一楽章の雄々しいユニゾンによる主題の奏で方からして「一大叙事詩」という趣です。第1楽章のクライマックスも斬新であり、第2楽章は一転してルーマニア民謡を思わせる異国情緒に溢れた楽章。第三楽章は快活な舞踏のリズムによってユニゾンが再び鳴り響いた後、長大なフィナーレが堂々たる展開を遂げます。演奏も全体的にメリハリが効いた立体的なものでしたが、決して勢いやその場の情緒に流されることなく、この大作の根底に宿る民族性や独特の恍惚感の表現を重視したもので、非常に上品な仕上がりとなっていました。

 会場の拍手に応えて演奏されたのは、モーツァルトのもう一つのカルテット第2番変ホ長調より第2楽章。二人の大作曲家を代表するような長大な傑作と意匠が凝らされた素晴らしいアンサンブルを堪能することができた文字通り「至福のひととき」。「華麗なるPiano Quartet」の新たな企画を期待せずにはいられません。

(G.T.)

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