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カワイ音楽振興会 創立50周年記念コンサート Vol.2 開催レポート

2013年10月23日(水)イブニング・コンサート 19:00開演 18:30開場
出演: 今井 彩子川村 文雄
会 場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ  

 

 

 

 

 国内外で活躍中の若手・中堅ピアニスト9名を迎え開催されている、「カワイ音楽振興会創立50周年記念コンサート」。第2夜の演奏者は今井彩子さんと川村文雄さんです。日本音楽コンクールをはじめ内外の様々なコンクールで入賞を重ね、ソロやアンサンブルで幅広い活動を展開されているお二人は、今夜のパウゼでどんな演奏を聴かせてくださるのでしょうか。

 ベルリン芸術大学・大学院で研鑽を積まれた今井さんは、お得意のドイツ音楽でプログラムを構成。ベートーヴェンの《7つのバガテル Op.33》では、安定感のある明瞭なタッチで、作品の持つ古典的な美しさを十全に引き出していらっしゃいました。続いて取り上げられたシューマンの《フモレスケ Op.20》は、ロマンティックな表現力と知的な構成力のバランスが素晴らしく、人間的な温かみを感じさせながらも、全体がすっきりと洗練された印象に仕上げられていました。

 後半の川村さんは、「プログラムが短いので…(笑)」とまずはマイクを片手に登場。気さくなトークで会場の空気がすっかり和んだところで、武満徹、ドビュッシー、ショパンと、それぞれフランスにゆかりのある3名の作曲家の作品が演奏されました。武満徹《閉じた目 I 〜 瀧口修造の追憶に》では日本的な「間(ま)」や残響の美を印象的に表現。ドビュッシー《映像 第2集》では、様々なイメージを喚起させる独特の音空間がメリハリの効いた瑞々しいピアニズムで描きだされます。圧巻は、最後のショパン《ポロネーズ 第7番 変イ長調「幻想ポロネーズ」 Op.61》と、アンコールの《ノクターン変ホ長調Op. 9−2》。抒情的で夢のように美しい、いつまでも聴いていたいと思ってしまうような演奏でした。

 50周年記念というイヴェントにふさわしく、それぞれ質の高い素晴らしい音楽を聴かせてくださった今井さんと川村さん。実力派のお二人のご活躍が、今後もますます楽しみです。

(N.J.)

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