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カワイ音楽振興会 創立50周年記念コンサート Vol.1 開催レポート

2013年4月23日(火)〜25日(木)
会 場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ
4月25日(木)
第8回 19:00開演 18:30開場 出演: 仁田原 祐

   

 今晩のパウゼでは「カワイ音楽振興会創立50周年記念コンサートVol.1」第8回と第9回が開催されました。第8回のゲストは東京芸術大学を首席で卒業され現在同大学院で更なる研鑽を積まれつつ、気鋭の若手ピアニストとして世界も含めた各地の音楽祭にも多数招かれ活躍されている仁田原祐さんです。

 今回の演奏会の最初の演目として仁田原さんが演奏されたのはバッハのトッカータニ長調BWV912でした。輝かしく駆け上がる印象的なニ長調のスケールによって幕を開けるバッハの若々しい音楽。序奏に続いて流れ出すフーガ風の軽快な音楽やバッハの初期に特徴的な雄弁なレチタチーヴォ、ジーグ風に駆け抜けるフーガのクライマックスに至るまで、バロックの様式感とドラマ性が一体となった新鮮な演奏でした。

 続いては演奏されたのはドビュッシーの前奏曲第一巻より、1.デルフィの舞姫、5.アナカプリの丘、10.沈める寺、12.ミンストレルです。大きなメロディーラインの流れが明確に語り出されつつ、そこに個々の魅力的な音型や多彩な音色を立体的に重ねる仁田原さんの手腕は見事なもので、ドビュッシーの独創性が演奏から浮き彫りにされていました。

 最後に仁田原さんが演奏されたのはショパンのアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ作品22です。前奏部分はピアノの詩人と異名を取るショパンならではの詩情がリリカルに表現され、ポロネーズは輝かしいクライマックスが即興的にどこまでも続いていくような華やかでロマンチックな音楽でした。

 会場の熱いアンコールに応えて仁田原さんが演奏されたのはドビュッシーの前奏曲集第2巻より風変わりなラヴィーヌ将軍でした。作品各々の様式感と個々のドラマを巧みに演出される仁田原さんの素晴らしいパフォーマンスに会場のお客様も大満足の様子でした。

(G.T.)

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