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川島幸子ソプラノリサイタル 開催レポート
ピアノ : 川島 基
2011年10月20日(木) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 10月20日パウゼにて、現在国際的に活躍されている川島幸子さんのソプラノリサイタルが開催されました。この日、会場は多くのお客様で満席となり、川島さんへの期待の高さがうかがわれました。

 今回のプログラムは、R.シュトラウスの歌曲、モーツァルト、ドヴォルジャーク、ドニゼッティのオペラから有名なアリアで構成されていました。ピアノ伴奏は川島基さんで、川島幸子さんの歌声をしっかりと引き立たせつつ、豊かな音色で作品の背景を見事に表現されていました。

 淡いピンクのドレスで登場された川島さん。前半は、R.シュトラウス《おとめの花 作品22》(全4曲)、《8つの歌 作品10》より「献呈」「万霊節」、《4つの歌 作品27》より「あした!」「チェチーリエ」を歌われました。いずれも、清らかで繊細な美声を駆使し作品のロマンティックで幻想的な雰囲気を表現された演奏は、実際に歌詞の光景が目に浮かぶようでした。

 後半は、濃紺のドレスで登場され、有名なオペラのアリアが続きます。

 最初は、モーツァルトのオペラ《魔笛》より 夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のようにわが心に燃え」と、オペラ《後宮からの誘拐》より コンスタンツェのアリア「どんな拷問が待っていようと」です。コロコロとした軽やかなパッセージも難なくこなされる技術と、卓越した表現力で、手に汗を握るほどの白熱した演奏を聴かせてくださいました。

 続く、ドヴォルジャークのオペラ《ルサルカ》より ルサルカのアリア「月に寄せる歌(白銀の月)」では、甘くしっとりと歌われ、水の精ルサルカが恋する王子を思う気持ちが伝わってくるようで、深い感動に包まれました。

 最後の、ドニゼッティのオペラ《ランメルモールのルチア》より 「ルチアの狂乱の場」では、聴いていて恐ろしくなるほどの狂気が感じられるような熱演をされ、ブラボーコールと共に、客席から盛大な拍手が贈られました。

 鳴りやまない拍手に応えられ、アンコールに武満徹の《小さな空》を歌ってくださり、素朴で温かみのある表現は心に沁み入ってくるものでした。

 作品の世界に実際に訪れたような気持になるほどの充実したリサイタルで、あっという間の2時間でした。素晴らしいひとときをありがとうございました。

(K.S)

 

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