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 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2011年 > 西原 稔 公開講座(全3回シリーズ)

第3回 2011年 3月18日(金)は、4月8日(金)に変更が決定しました。

KMAP
西原 稔 公開講座
R.シューマン − 知られざるその世界 −
2011年1月28日(金) 〜 3月18日(金) 10:30 講座(10:30〜12:30)
主催:カワイ音楽振興会

会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

受講料 / 一般 2500円 会員 2000円

 

☆多くの著書を手掛けられ、各地で講演活動をされている桐朋学園大学音楽学部学部長西原稔先生を講師にお迎えし、
シューマン作品の深部に迫ります!
今まで知りえなかったシューマンの秘密が解き明かされます!!

ドイツ・ロマン派の作曲家の中でももっともロマン主義的な作曲家がシューマンであったように思われます。1810年に生まれて1856年に没したシューマンは、ドイツ・ロマン派の文学、とりわけジャン・パウルやホフマン、アイヒェンドルフといった作家の小説に深く傾倒し、絶えず夢幻が広がっていく彼らの文学世界を音楽においても表現しようとしました。シューマンの作品は、同じ時代のショパンやメンデルスゾーンなどの作曲家の作品とは違った意味での難しさがあります。その難しさは、音符だけで作品を十分に解釈できない要素に起因しています。たとえば文学的な要素だけではなく、さまざまな引用や彼の創造の中で飛来した種々の楽想が作品の中に取り込まれています。
今回の3回の講座では1830年代の主要な作品を対象に、シューマンの作品の内側を探索してまいります。また、ほかの関連する作品についても取り上げていきたいと思います。 西原 稔

第1回 2011年 1月28日(金) 10:30〜12:30
      「アベッグ変奏曲」「パピヨン」「謝肉祭」   開催レポートはこちらから

第2回 2011年 2月25日(金) 10:30〜12:30
      「ピアノソナタ第1番」「ピアノソナタ第2番」「ピアノソナタ第3番」「幻想曲」  開催レポートはこちらから

第3回 2011年 4月8日(金) 10:30〜12:30
      「幻想小曲集」「子供の情景」「クライスレリアーナ」  開催レポートはこちらから

<それぞれの内容>

第1回 2011年 1月28日(金) 10:30〜12:30
     「アベッグ変奏曲」 「パピヨン」 「謝肉祭」 
シューマンのピアノ作品の創作において、「アベッグ変奏曲」(作品1)から「謝肉祭」(作品9)までが大きなまとまりをなしています。そのまとまりの中心に位置するのが「パピヨン」(作品2)と言っても過言ではありません。シューマンは作品1以前にもさまざまな作曲を手がけていました。それらの創作が上に挙げた作品に集約されています。シューマンは「パピヨン第2集」を構想していました。この構想には「謝肉祭」だけではなく、「間奏曲集」(作品4)や「即興曲集」(作品5)なども含まされていました。そして「アベッグ変奏曲」や「謝肉祭」に見られる「音楽文字」という発想はどこから由来したのでしょうか。その背景も探ってまいりたいと思います。

第2回 2011年 2月25日(金) 10:30〜12:30
     「ピアノソナタ第1番」 「ピアノソナタ第2番」 「ピアノソナタ第3番」 「幻想曲」 
第2回は、シューマンにおける「ピアノソナタ」の構想について取り上げたいと思います。シューマンは、古典派のソナタとは異なるロマン主義の時代ならではのソナタを構想していました。「アレグロ」(作品8)は彼のピアノソナタの創作の最初の試みです。上記の3つのソナタに共通しているのは、緩徐楽章あるいは変奏曲の主題が作品全体の柱になっている点です。しかも、第1番と第2番は自作の歌曲の主題を用いています。第3番はクララ・ヴィークの主題によるとされていますが、これにはある謎があります。そして「幻想曲」はベートーヴェン記念碑建立に協力するという意図が込められております。これら4作のソナタ、そしてソナタ形式とはどのような内容なのでしょうか。

第3回 2011年 4月8日(金) 10:30〜12:30
     「幻想小曲集」 「子供の情景」 「クライスレリアーナ」  
シューマンのピアノ創作の特徴は、小品集にあります。1830年代後半の作品では小品集が重要です。「子供の情景」と「幻想小曲集」は密接な結びつきをもっています。それはどのような関連性なのでしょうか。
シューマンは独自の調に対する意識をもっていました。これらの作品にはシューマン独時の調に対する感性が反映しております。そしてそれぞれの小品集には一つの軸となる発想があります。それは上に挙げた三つの作品でも同様です。「クライスレリアーナ」はホフマンの小説が背景になっていますが、この小説はどのような内容なのでしょうか。

PROFILE

西原 稔

山形県生まれ。東京藝術大学大学院博士課程満期修了。現在、桐朋学園大学音楽学部教授、音楽学部学部長。18,19世紀を主対象に音楽社会史や音楽思想史を専攻。「音楽家の社会史」、「聖なるイメージの音楽」(以上、音楽之友社)、「ピアノの誕生」(講談社)、「楽聖ベートーヴェンの誕生」(平凡社)、「クラシック 名曲を生んだ恋物語」(講談社)、「音楽史ほんとうの話」、「ブラームス」(音楽の友社)、「クラシックでわかる世界史」(アルテスパブリッシング)、「ピアノ大陸ヨーロッパ」(アルテスパブリッシング)などの著書のほかに、共著・共編で「ベートーヴェン事典」(東京書籍)、翻訳で「魔笛とウィーン」(平凡社)、監訳・共訳で「ルル」、「金色のソナタ」(以上、音楽の友社)「オペラ事典」、「ベートーヴェン事典」(以上、平凡社)などがある。

主催/カワイ音楽振興会 
後援/(公財)日本ピアノ教育連盟
お問合せ/カワイ音楽振興会 03−5485−8511 カワイ表参道 03-3409-2511

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