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ピアニスト・ピアノレスナーのための健康講座(全3回シリーズ 3 )開催レポート
2010年11月5日(火) 10:30〜12:30
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 朝のパウゼで開催されてきた「ピアニスト・ピアノレスナーのための健康講座」、今日で最終回を迎えます。第1回、第2回は元オリンピック体操日本代表コーチの青木倫先生が、「正しい姿勢」「リンパセラピー」「体操」などをテーマに、ピアノを弾くのに適した体作りについて色々お話をしてくださり、並行してトレーニングを行いました。最終回の講師は米国財団法人野口医学研究所の明石享子先生。「栄養」「食事」という観点から、助手の杉田さんと共に楽しいお話を聞かせて下さいました。会場には、ピアノ教師と思われる女性の方が多く集まり、熱心に明石先生のお話に耳を傾けておられました。

 明石先生はまずレクチャーの基本事項として、「5大栄養素」のお話をされました。これは、「炭水化物」「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」を指します。名前だけは聞いたことがあるのですが、どのような働きがあり、どの食品に含まれているかということまでは、専門家でもない限り分からないものです。筆者も「炭水化物はご飯」「たんぱく質は肉」という程度の知識しかなく、先生の話は大変勉強になりました。ところが、お話の途中で行われた栄養素に関するクイズでは、「豆腐に多く含まれる成分は?」「アボカドに多く含まれる成分は?」などの質問に聴講者の皆さまが答え、ほぼ全問正解!皆様の栄養に対する関心の高さが伺えました。

 この「5大栄養素」は「ピアノを弾く」という行為にはもちろん、生活全般に関わってくる重要な栄養素なのですが、明石先生が強調されていたのは、「バランスよく摂取するべき」ということです。「エネルギーが必要だ!」といって炭水化物が多い食品ばかり食べたり、「筋肉をつけたい!」と肉ばかり食べたりするのは、逆効果です。明石先生のお話によると、ご飯など「主食」をメインに、「副菜」「主菜」「果物、乳製品」という順番で量を決めて摂取していくと、バランスのよい食事ができるそうです。そして、食事の量に見合った運動ももちろん欠かせませんね。

 さて、「バランスのいい食事をする」という観点からは、なるべく外食は避けた方がいいという話はよく聞きます。しかし私達現代人は、時間の制約もあり外食やコンビニ弁当に頼らざるをえない場合もしばしばです。その場合、どういうものを選べば比較的ヘルシーな食事ができるのか、ということについて明石先生は色々と教えて下さいました。要点を挙げると「揚げ物をなるべく控える」「野菜を選ぶ」「デザートはヨーグルト」ということになります。が、油もの、甘いものが大好きな筆者にはやや厳しい内容でした…。

 大変内容の濃いレクチャーが続いた後、最後に「遅い時間におすすめのメニュー」として「あったか豆腐の野菜あん」「鶏ささ身のピザ風」、「疲れに良いおすすめのメニュー」として「にんじんとレーズンの和え物」「豚肉とかぼちゃのカレー炒め」という、明石先生一押しのレシピをご紹介。どれもヘルシーで、簡単、かつ栄養素がバランスよく含まれたメニューです。

 楽しいお話とクイズで、2時間があっという間に過ぎました。レクチャー終了後は、活発な質疑応答が行われた他、個人的に明石先生へご質問された方も多かったようです。

 考えてみれば、「ピアノを演奏する」ということは、スポーツと似ており、時には激しい動きも伴いますし、リサイタルとなると長時間の演奏に耐えるだけの「体」そして「体力」が大変重要です。本日のレクチャーは、そのような「ピアノを弾くのに適した体作り」の基礎となる「栄養」に関する有益なアドヴァイスがたくさん盛り込まれており、ピアニスト、ピアノ教師、ピアノ学習者の方々にとって学ぶところが大変多かったと思います。

 3回にわたって開かれた健康講座。全回聴講された方も多く、皆さま、「健康」そして「ピアノ演奏へ向けた体作り」に対する意識がとても高いと感じました。筆者も今回の講座をきっかけに、不健康になりがちな日々の生活を改善しようと思いました。

(M.S.)

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