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岡田敦子トーク&ピアノ・シリーズ Vol.3
「 弾く人、楽しんで弾く人のために、とびきり実践的なトーク&ピアノ」
2010年6月25日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

一般3,000円 KMF会員2,500円  学生2,000円 (全自由席)  

 好評のうち終了いたしました。 開催レポートはこちらから

PROGRAM

トーク&ピアノ
「古典派をどう弾くか・・・音楽的イディオム(音形)から読み解く可能性2」

ハイドン
ソナタ ハ短調 Hob.X VI/20 (1771)

モーツァルト
ソナタ 変ロ長調 K.570 (1789)

シューベルト
ソナタ イ長調 遺作/D.959 (1828)

第3回 音形から読むハイドンとモーツァルト ― ウィーンに想いを馳せながら

 トーク&ピアノ・シリーズ「弾く人、楽しんで聴く人のために、とびきり実践的なトーク&ピアノ」の第3回は、ウィーンの3人の作曲家――ハイドン、モーツァルト、シューベルト――の夕べです。

 言うまでもなく、ピアノ音楽にとってウィーンは特別な土地です。オルガンとチェンバロを中心としたバロック期の鍵盤音楽がヨーロッパ各地で花開いたのに対し、ピアノ音楽は18世紀後半のウィーンで一気に開花しました。

 当初「強弱つきのチェンバロ」と呼ばれていたピアノは、さまざまな新興鍵盤楽器の一つに過ぎず、鍵盤楽器奏者はオルガンも弾けばチェンバロも弾く、クラヴィコードも、ラウテンヴェルクも、ピアノフォルテつきチェンバロも弾くという具合でしたから、彼らはさまざまな楽器に応じてさまざまな奏法を当然のように使い分け、ピアノ専門の演奏家などというものは存在していませんでした。そのなかからピアノという楽器が中心的な鍵盤楽器の地位を占め、ピアノという楽器に即した奏法、作品、美的価値基準が生れたのが18世紀の最後の4半世紀のウィーンです。

 本シリーズ第2回の「バッハをどう弾くか――音楽的イディオム(音形)から読み解く可能性」では、バッハの「音形」(音楽的イディオム)を弦楽器のボーイングという視点から検討しました。今回は、そこで得た「音形」という観点からハイドンとモーツァルトを見直すことによって、この2人の作曲家の違いをたずねるだけでなく、「ウィーンらしさとは何なのか」についても想いを巡らせたいと願い、シューベルトでプログラムを締めくくっています。

 ウィーンはピアノ音楽の故郷です。スクリャービンをはじめとするロシア音楽、世紀末音楽を愛する私にとっても、ウィーンはつねに帰るべき原点であると感じます。ロシア・ピアノ音楽の歴史もまた、ボルトニャンスキーの一連のソナタをはじめ、まさにウィーン古典派風のスタイルをひとつの出発点としていたのです。

PROFILE

岡田敦子(トーク&ピアノ)おかだ●あつこ
 東京藝術大学博士課程修了。学術博士。原田吉雄、末永博子、伊達純、ウラジーミル・トロップの各氏に師事。現在、東京音楽大学教授、東京藝術大学講師。全日本ピアノ指導者協会フェスティバル委員、日本ピアノ教育連盟評議員・研究部長。
 スクリャービンを始めとするロシア音楽の演奏には定評があり、評論や研究の分野でも活躍。「スクリャービン生誕125周年記念音楽祭」(1997、モスクワ)や「ショパン没後150年記念第2回国際シンポジウム」(1998、ワルシャワ)に招かれ、リサイタルや講演を行う。校訂楽譜『スクリャービン・ピアノ曲全集』(春秋社)、『新編世界音楽全集−ロシア・ピアノ曲集1、2』、著書『瞬間は永遠のなかに−世紀末のピアニズム』等。

主催/カワイ音楽振興会 03-3320-1671
後援/(株)河合楽器製作所関東支社 カワイ音楽教育研究会

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