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上原由記音ピアノリサイタル
〜 全4回シリーズ「アルベニスを弾く」第3回 〜
2009年
9月22日(火・祝) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 9月22日、上原由記音さんのピアノリサイタルが、パウゼにて行われました。今回は、全4回でアルベニスを全曲演奏するというシリーズの第3回。もちろん、オール・アルベニス・プログラムです。スペイン音楽のスペシャリストとして知られる上原さんが、どのような演奏を聴かせてくれるのか、期待を胸に会場へ向かいました。

 情熱の国、スペインを思わせる、真っ赤なドレスで登場した上原さん。様々な曲集から、小品を演奏し、アルベニスの音楽の多彩な姿を見せてくださいました。

 最初に演奏された≪旅の思い出≫の4曲から、会場の空気はスペインの雰囲気で満たされました。音のからみあいが美しい<アランブラ宮殿にて>、ボレロのリズムが印象的な<ティエラの門>、リズムの揺れが絶妙な<入り江のざわめき>、そして、穏やかでどこか物憂い<浜辺にて>と、とても魅力的な演奏が続きました。

 <コルトバ>は、音色の変化で、物語風の展開を鮮やかに描いていました。

 前半最後は、組曲≪イベリア≫第4巻から2曲。<へレス>では、装飾音の美しい旋律の魅力が際立っていました。そして<エイターニャ>の陽気な踊りで私たちを楽しませて、前半は閉じられました。

 後半も、個性豊かな小品が6曲演奏されました。<スペイン舞曲>第2番のハバネラのリズムに乗せたかわいらしい音楽から後半はスタート。<愛の歌>では、情熱的な愛の歌が聴かれました。<マジョルカ>は、ショパンとジョルジュ・サンドゆかりの地ということで、冒頭でショパンの≪バラード第1番≫がモチーフとして使われていますが、その切なく甘い響きが印象的でした。リズミカルな舞曲の<セビーリャ>、中間部の穏やかな歌の旋律が印象的だった<朱色の塔>と続き、最後は<ナバーラ>。これまでとは少し雰囲気が変わり、非常に華やかな音楽で、情熱にあふれる表現でクライマックスとなりました。

 超満員の客席からは、盛大な拍手が鳴りやまず、アンコールはなんと4曲も演奏してくださいました。特に、最後の<プレガリア>は、本当に心からの祈りのように、静かに温かく会場に響き渡りました。

 上原さんの演奏は、やさしく角のない音色と、エスプリのきいた旋律やリズムで、アルベニスの音楽の魅力を存分に伝えるものでした。連休の中日でしたが会場は満席、スペインでのバカンス気分を味わえたように思います!(M.)

 

ロビーの様子。当日は10月7日発売のアルベニス:ピアノ作品集Vol.4の先行販売が行なわれ、CDは瞬く間に完売。
お買い上げのCDにサインを求めるお客様の長い列が出来ました。

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