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大室晃子 ピアノリサイタル開催レポート
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.7 》
2008年12月5日(金) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 今回は大室晃子さんのリサイタル。大室さんは東京芸大大学院修士課程を修了後、ドイツで研鑽を積まれました。ドイツの大学院を最優秀の成績で修了したあとは、ヨーロッパ各地でソロ、伴奏、室内楽など多彩な活動を経験されています。 

 当日はあいにくの雨にもかかわらず、会場はほぼ満席。プログラムはバッハ、ショパン、ドビュッシーというように、それぞれの時代を代表する巨匠の名曲が並んでいます。楽しみにしながら開演を待ちました。

 まずはバッハの「パルティータ」第1番。シンプルなだけに、表現が難しい作品でもあります。大室さんの演奏は奇を衒うことなく、ストレートに旋律の美しさを際立たせる表現が印象的でした。とりわけ美しく暖かい音色は魅力的だったといえるでしょう。

 続いてはショパンのワルツ作品34を3曲続けて演奏。優雅な第1番、メランコリックな第2番、軽快で華麗な第3番と、各曲の性格を巧みに弾き分けた演奏でした。そして前半最後はショパン晩年の傑作「幻想ポロネーズ」。高度な技術だけではなく、豊かなインスピレーションをも要求される難曲です。1音1音を大切に表現する大室さんの演奏はショパンの詩的な世界を余すところなく表現。繊細さと豪快さを併せ持つ演奏は感動的でした。

 後半は全てドビュッシーの作品。「牧神の午後への前奏曲」はもともと有名な管弦楽曲作品ですが、今回はピアノ編曲版での演奏です。大室さんの演奏は管弦楽の響きを彷彿とさせるもので、多彩な音色の表現が印象的でした。また、おなじみの管弦楽作品をピアノ版で聴けたのはとても興味深いものでした。続いては「12の練習曲集」の第2巻を続けて演奏。それぞれの曲に高度な技術が要求される、演奏困難な曲集です。大室さんは技巧的な箇所もしっかりと弾きこなし、この曲集を弾き切りました。

 会場からの熱い拍手に応え、大室さんは最後に有名な「月の光」を演奏。美しい音色でコンサートを締めくくりました。

 様々な時代の名曲を楽しめた内容の濃いコンサートだったと思います。大室さんは昨年、長く滞在されたドイツから帰国されたばかりとのこと。日本でもますます活躍なさってください!

 

 終演後のロビーの様子。長蛇の列!

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