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●訃報 ヴィクトル・リャードフ氏

 

 

ロシア出身の国際派ピアニストで、第2回浜松国際ピアノコンクール(1994年)優勝、続く1995年エリザベート王妃国際音楽コンクールでの入賞など数々の輝かしい経歴を残したヴィクトル・リャードフ氏が、2024年9月8日に逝去されました。(享年58)

度々日本に招かれ数々のコンサートに出演し好評を博したほか、長年にわたりカワイの音楽教育分野で本部の主任研究員として音楽教室講師への指導などで多大な尽力をされた名ピアニストであり名教育者でした。

58歳という若さが非常に惜しまれます。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

ヴィクトル・イワノヴィチ・リャードフ Victor LYADOV
1966年、ロシアのエンゲルス生まれ。ニーナ・トルカチェヴァ教授にピアノを学び、1979年モスクワのチャイコフスキー音楽院付属中央音楽学校入学。ウラジーミル・ブーニン教授に師事。同校を首席で卒業後、1984年にモスクワ音楽院に進学しタチアナ・ニコライエワ教授の下で5年間学び、さらに3年間の修士課程を終えて、同教授の亡くなる1993年11月まで音楽院で同教授のアシスタントを勤める。このニコライエワ教授から受けた薫陶が、リャードフの将来を決定付けたと言っても過言ではない。音楽院在学中より、シューマン国際音楽コンクール(ドイツ:1989年)、パロマ・オセア国際音楽コンクール(スペイン:1990年)、ソニア王妃国際音楽コンクール(ノルウェー:1992年)など数々の国際音楽コンクールで入賞し、その名を次第に知られるようになった。
彼の名前が一躍国際的にクローズアップされたのは、1994年11月に開催された第2回浜松国際ピアノコンクールに於ける第1位優勝であり、予選、本選を通じて聴衆と審査員の圧倒的な支持を受け、ロシア・ピアノ界の寵児として注目される。さらに1995年には、エリザベート王妃国際ピアノコンクール(ベルギー)でも入賞を果たした。
世界各地でのリサイタルや著名なオーケストラとの共演、CDの録音など国際的に幅広く活躍。(株)河合楽器製作所楽器事業本部音楽教育室主任研究員として、長年にわたっての同社の音楽教育事業発展に多大な功績を残した。

 

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