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2011ロシアン・ピアノスクールin東京 講師コンサート
2011年
8月16日(火) 19:00開演 
アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル開催レポート
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 毎年モスクワ音楽院から教授陣を講師としてお迎えし、ハイレヴェルなレッスンが繰り広げられる「ロシアン・ピアノスクール in東京」。4日目の今日は、講師の一人アンドレイ・ピサレフ教授による演奏会が開催され、受講生ら熱心な聴衆が会場を埋め尽くしました。

 プログラム前半は、チャイコフスキーの小品集《四季》から6曲。ロシアの四季折々の風物詩を詩情豊かに描いたこの曲集を、ピサレフ教授はまろやかなタッチと洗練された様式感で演奏されました。中でも、甘やかな憂いに満ちた〈6月:舟歌〉と物想いにふけるような〈10月:秋の歌〉は、ひときわ印象深いものでした。

 後半はリストの華麗な作品が並びます。ダイナミックにして深遠な精神性を感じさせる《オーベルマンの谷》、きらめくクリスタルの響きが迸る《エステ荘の噴水》――そして最後の《メフィスト・ワルツ》では、怒涛のような超絶技巧が客席を興奮の渦に巻き込みました。アンコールは《四季》より〈1月:炉辺にて〉と、ショパンの「革命」練習曲でした。

 終演後はCDの販売とサイン会が行われ、多くのお客様が目を輝かせながら教授の周りに集っておられました。抒情性と鮮やかなテクニックを兼ね備えたピサレフ教授の演奏は、若いピアニストの皆さんにとっても素晴らしい刺激となったことでしょう。

(N.J.)

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