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●ロシアン・ピアノスクール in 東京 2019
アンドレイ・ピサレフ教授講師模範演奏 開催レポート
2019年8月13日() 19:00開演
会場:カワイ表参道

 

  8月11日から15日まで開催されている〈ロシアン・ピアノスクールin東京2019〉は今回で第17回目。8月13日は、本ピアノスクールで音楽監督と講師を務め、チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院ピアノ科で教鞭をとる、アンドレイ・ピサレフ教授による講師模範演奏会でした。

 まずシューベルト《ピアノソナタ第21番変ロ長調D960》を演奏されました。第1楽章は穏やかな心地よい旋律で始まり、ゆったりと曲が進み、第2楽章はアンダンテ・ソステヌートでさらに緊張感を持って進行し、表現が音量ではなく、絶妙な和音のバランスや音色でコントロールされて印象的です。軽やかでありながら上品さを保った第3楽章に続いて、整然として端正な第4楽章が曲をクライマックスへと導きます。転調が短いスパンで行われ、これまでの3楽章までためられ内なるエネルギーが解放されるようにダイナミックな演奏でした。4楽章あるピアノソナタが1つの作品として徹底した強弱、表現で構成されていました。

 次に演奏されたのは、ラフマニノフ《幻想的小品集Op.3》より〈エレジー〉、〈前奏曲「鐘」〉、〈メロディ〉。繊細な旋律のシューベルトと打って変わって、太く深みのある旋律と、深い底から響き渡るような低音が心を揺さぶります。絵画の遠近法が感じられる奏法も効果的に切々と胸に何かを訴えかけているかのようです。「鐘」は、絶妙なペダリングで倍音が溢れ「鐘」の響きがホール空間を満たします。右手の和音の下でたっぷりと叙情的に歌われる左手が美しい〈メロディ〉の次は《前奏曲嬰ト短調Op.32-12》が演奏され、澄み渡る分散和音による右手の中しっとりと奏でられる左手の旋律で始まり、最後には音楽が天へ抜けるようにプログラムが締められました。

 満席の客席からの鳴り止まない熱い拍手に応え、アンコールに、ショパン《ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2》と《ワルツ第6番変ニ長調Op.64-1「小犬のワルツ」》を演奏されました。シューベルト、ラフマニノフ、ショパンと、それぞれの作曲家による世界観を音で紡ぎだすアンドレイ・ピサレフ教授の演奏に圧倒された演奏会でした。

(W.T.)

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