トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > ロシアン・ピアノスクール > ロシアン・ピアノスクール in 東京

  > アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル開催レポート

●ロシアン・ピアノスクール in 東京 2015 ●講師模範演奏
アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル 開催レポート
2015年8月11日(火)19:00開演 開場18:30
会場:カワイ表参道 〈東京メトロ表参道駅A1出口徒歩1分〉

  

 本年も8日間にわたって開催されている「ロシアン・ピアノスクールin 東京」。4日目の夜は、講師の一人、国立モスクワ音楽院ピアノ科教授のアンドレイ・ピサレフ先生による模範演奏が行われました。約1時間のハーフコンサートながらも、ピサレフ先生の洗練されたピアニズムの魅力が凝縮された、忘れがたいひと時となりました。

 最初の曲目はシューベルトの《ピアノ・ソナタ イ短調 D. 784》。作品に余計なものを付けくわえない、イン・テンポの端正な演奏を、透明感のある音色が引きたてます。凛としたたたずまいの中に、時折そこはかとない寂寥感をにじませる弱音の美しさは、特筆すべきものでした。

 後半では、ショパンの作品が3曲続きます。最初の《ノクターン ホ長調 op. 62-2》は、のびやかで自然な歌心にあふれ、文字通り息をするように音楽が流れ出てくる、という印象をうけました。有名な《幻想即興曲》は、即興impromptuという言葉の本来の意味を思い起こさせるような、大胆で勢いのある演奏。《幻想ポロネーズ》は深みのある低音から立ち昇っていく冒頭のアルペジオをはじめ、玉虫色に変化する響きの彩と表現の奥行に心を奪われました。

 全プログラムの終了後、アンコール曲として、ショパンの《子守歌》、ラフマニノフの《メロディ》、スクリャービンの《練習曲 嬰ハ短調 作品2-1》の3曲が演奏されました。なかでも《子守歌》は、音をほんのりと混ぜ合わせる繊細なペダリングが印象深く、メロディを奏でる右手の柔らかなタッチと相まって、終始夢の中のような雰囲気が醸し出されていました。

 会場は例年通り大勢のお客様で埋まり、演奏後には「Bravo !」の声もあがっていました。憧れの先生の演奏は、受講生や聴講生の皆様にとって、レッスンとはまた違う意味での大きな刺激となったのではないでしょうか。「ロシアン・ピアノスクール」は8月15日(土)まで続きます。

(N.J.)

 

 ホーム(ニュース) > ロシアン・ピアノスクール > ロシアン・ピアノスクール in 東京

  > アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル開催レポート