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●ロシアン・ピアノスクール in 東京 2015 ●講師模範演奏
パーヴェル・ネルセシヤン ピアノリサイタル開催レポート
2015年8月9日(日)19:00開演 開場18:30
会場:カワイ表参道 〈東京メトロ表参道駅A1出口徒歩1分〉

  

 毎年恒例となっている『ロシアン・ピアノスクール in 東京』の教授陣によるコンサート。初日のレッスン後、ネルセシヤン先生による1時間のコンサートが開催されました。先生の公開レッスンは比喩で導く指導が興味深く、コンサートのチケットは完売する人気ぶりです。

 当夜のプログラムはすべてベートーヴェンの作品から。ソナタ第2番、創作主題による32の変奏曲、そしてソナタ第14番《月光》の3作品です。最初の2曲は、演奏会で取り上げられる機会はあまり多くありませんが、ピアノを学ぶ人なら課題として向き合ったことがある人も多いのではないでしょうか。

 ピアノを自在に歌わせ、繊細で、ベートーヴェン特有の荘厳な音楽を聴かせてくれるネルセシヤン先生。息を潜めるかのような弱音から、低音の盤石な強音までダイナミックレンジの幅が広く、特に弱音部分での多様な音色で会場を惹きつけます。

 「次の瞬間何が起きるのかわからないというところへ、聴衆の関心を引くような音楽を」と以前の公開レッスンで指導されていましたが、そのような瞬間を何度も体感できた演奏会でした。

(R.K.)

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