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●ロシアン・ピアノスクール in 東京 2012
アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル 開催レポート
2012年8月14日(火) 19:00開演 開場18:30  
会場:カワイ表参道

 

 毎年大好評を博している若いピアニストのためのマスタークラス、「ロシアン・ピアノスクール in 東京」。会期のちょうど折り返し地点となる8月14日の夜、講師の一人、アンドレイ・ピサレフ先生によるリサイタルが、カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」で開催されました。会場の入り口には開場前からすでに長蛇の列ができ、ご来場のお客さまの期待の高さがうかがわれました。

 ピサレフ先生がこの日のために選ばれたのは、《2つのノクターン 作品27》と《スケルツォ》全曲からなる、オール・ショパン・プログラムです。自由闊達でありながら、作品の骨格を明確に浮かび上がらせるメリハリのきいた表現で、初期から後期にわたる各作品の世界を見事に弾きわけておられました。特に印象的だったのは、《スケルツォ第3番》です。楽器全体をフルに鳴り響かせる鋼のようなフォルテから、ごく繊細な弱音のきらめきまで、自在に変化するその音色の豊かさは圧巻。まさにロシアン・ピアニズムの神髄を見る思いでした。しっとりとした2曲のノクターンは、それぞれ前奏曲と間奏曲のように、4曲のスケルツォの前と中ほど(第2番と第3番の間)に配置され、その緩急のコントラストが演奏に一層ドラマティックな効果を添えていました。

 たった1時間の出来事とは思えないほど密度の高いピサレフ先生の音楽に、どなたも真剣な面持ちで聴き入っておられました。アンコールにはショパンの《ワルツ第7番 嬰ハ短調Op. 64-2》と、ラフマニノフの《練習曲「音の絵」作品33−8》の2曲が演奏され、客席からはいっそう熱のこもった長い拍手が送られました。

(N.J.)

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