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 ホーム(ニュース)コンサート調律師 MPA のひとりごと第12回「熱烈的中国」*アラカルト編*

 第12回「熱烈的中国」*アラカルト編*  コンサート調律師(MPA) 山脇 健次

 香港

ものすごい勢いで経済発展を続ける中国。私が中国出張で、見て聞いて感じたことをレポートする最終話。さて今回は中国出張で起こった実話アラカルトです。

1) ○月○日 北京:警察署
その日、ピアノのイベント会場で、ちょっとした隙にバッグの盗難にあってしまった私は、帰国後の保険の手続き請求のため、外人対象の警察署に行った。若い警察官の指示で、書類を作成する事になったが、書類が中国語と英語で表記のため、英語の単語を思い出しながら四苦八苦すること20分、やっとの思いで書き上げ寸前、警察官が日本語で一言・・・「何語でもいい。日本語でもいい」 

2) ○月○日 天津:天津音楽院
初めて訪れた学校で、まずは最初に校長室に出向き校長先生にご挨拶。その瞬間、腕に猛烈な痒みが、見ると赤くプッツリと腫上り、それを見た校長先生、無表情のまま黒板に一筆・・・「南京虫」

3) ○月○日 成都:四川音楽院近くの民芸店
コピー大国の中国、電気屋にはHITTACHI(ヒタッチ)や、Panasanic(パナサニック)の文字が。そんな中、おみやげ探しに民芸店に出向いた私の目に、米ドルやユーロを大量に並べている店が眼に映った。「ここは両替商?」 しかし、よく見ると通し番号が一緒じゃないか! 私「これは偽物?」と問うと・・・「ナニ言ウカ、コレ皆ホンモノアルネ。安クスルヨ、アナタ買ウヨロシ、奥サン喜ブネ!」

広東料理・打上げ・火鍋

                            

4) ○月○日 瀋陽:中華飯店
今日は仕事の最終日。地元楽器店主催の打ち上げとなった。料理は中国風シャブシャブで、アツアツの「火鍋」。食材も肉・魚・茸・野菜と疲れた体にもってこいである。しかし、そこには見慣れない食材が2つ。1つは魚のタラの白子にも似て、食するに「うーん・モニョモニョしてる」、もう1つはワインレッド色の色鮮やかで、ゼリーのようにプルプルと、食するに「うーん・塩辛い」、これは何かと問うと紙に字を書いてくれた。・・・羊脳、鴨血(塩凝固)以上超健康的。*その夜ホテルに戻りテレビを見ていると、狂牛病と鳥インフルエンザのニュースが・・・

 

お茶屋さん・中国茶
5)○月○日 長春:その辺の道
お昼を食べそこね、お腹ペコペコ状態で歩いていると、小さな屋台の蒸しパン屋さんがいるじゃあないか。人気の屋台らしく列が出来ているので、私も並ぶことにした。やっと私の番が来て、ホクホクの蒸しパンを3つ購入。1つ8角(12円)だから3元(45円)出して、6角のおつり。しかし、おやじは釣銭が無いと言う。私は釣りはいらないと言うが、言葉が通じない。身振り手振りでもナントモ通じない。すると後ろから細い手が伸びて2角をおやじに渡した。おやじはパンを4つにして私に渡す。私が振り返ると清楚で美しいお嬢さんがそこに・・・私は思わず、多謝(ターヂェ)!

 (まとめ)近くて遠い国・中国ですが、言葉や習慣の壁は最初にニコリとしちゃうと何とかなるものです。そして何と言っても美味しい食の大国です。一度は訪ねてみてください。 ・・・歓迎再来(ホァンインツァイライ)

 

 

山脇 健次 (やまわき●けんじ)

1977年 カワイピアノ入社
1978年 サービスセンター札幌勤務
1993年 カワイヨーロッパ研修
1995年 ピアノ研究所勤務
1998年 北海道支社勤務

国際コンクール暦(主なもの)
1994年 ロンドン国際コンクール
1994年 ダブリン国際コンクール
1994年 ジョージ エネスコ国際コンクール
1995年 サンタンデール国際コンクール
1997年 ヴィエンナ・ダ・モッタ国際コンクール

趣味:許せる範囲で世界遺産巡り
特技:動物と仲良くできること

 

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掲載元:「あんさんぶる」2007年3月号より転載。(あんさんぶる編集室に転載許可済み)
あんさんぶる編集室(
カワイ音楽教育研究会 機関誌)に無断で転載することを禁止します。

 

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