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堀江 真理子 ピアノ演奏講座(全4回)第4回 開催レポート「より豊かな音色を求めて」〜タッチとペダリングの工夫で劇的に表情は変わります!〜
第4回 2021年11月18日(木)10:30〜12:30
リスト : 「3つの夜想曲」より 第3番 『愛の夢』
ドビュッシー : 「前奏曲集 第1集」より 『沈める寺』
11月18日(木)堀江真理子 ピアノ演奏講座 第4回が開催されました。
会場には多くの受講者の方が参加され、改めてこの講座への注目の高さが窺えました。冒頭に、先ずは「リスト:愛の夢」についてお話頂きました。
リストというと、技巧的だったり派手な印象を持つことが多いですが、
華やかな社交界での活躍の陰では、様々な人生があり、後半は聖職者を
目指した人でもあり、作品はとても内面的なものを音楽で表現している
と捉えるべきとのお話。
また、愛の夢は元々は歌曲であり、フライヒラートの詩「おお、愛する限り、愛せよ」
が歌詞となっており、それをピアノ独奏に編曲した作品であることもポイントの一つとのこと。良く演奏される作品で大変ポピュラーでありながら、表現するのはとても
難しく、順を追って表現方法や実際の演奏方法を解説頂きました。具体的な練習方法もスクリーンで一目瞭然に!ペダルの踏み方まで
詳しくご説明頂きました。休憩を挟んで後半は、「ドビュッシー:沈める寺」へ。
ドビュッシーが感銘を受けたとされる、ケルト文化の神話、海の底に
沈んだ「イス」の街の物語から着想を得て作曲をされた作品。沈んだ都市が一瞬浮かび上がってきては、また消えてしまう…
それを音として表現した作品であり、演奏するには、ドビュッシーの
求めている「音の感覚」というのがとても必要になってきますとの貴重なお話。冒頭と最後の部分の整合性をとるためのテンポ設定の重要性、
4度、5度、8度を使ったハーモニーを均一に響かせるのがポイント等、
演奏をする上での課題を一つずつ丁寧にご説明頂きました。中間部のff部分では、都市が完全にその姿を現したのがイメージとして
浮かび上がり、またそれが静寂とともに消えていく様は感動的でした。まるで映像を見ているかのように、このような表現が出来る事に、
ますますピアノ演奏の奥深さを感じた時間でした。今回も素晴らしい講座をご講演頂きました、堀江先生に心からの拍手を!
今年の堀江先生のピアノ演奏講座は、今回が最終回となりましたが、
また来年も引き続き、先生の講座を開催予定です。
日程は後日ご案内させて頂きます。どうぞお楽しみに♪
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