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パスカル・ドゥヴァイヨン 教授の
『 一度は勉強しておきたいピアノ作品』開催レポート
〜新・ 作曲家別に見る演奏学習法 公開講座シリーズ 〜
Vol.1 作曲家と仲良くなるには、付き合い始めが肝心
第2回
 2019年11月29日(金)
ベートーヴェン 第1弾  
ベートーヴェン:
ソナタ 第7番 Op.10-3 ニ長調
ソナタ 第8番「悲愴」Op.13 ハ短調
ソナタ 第14番「月光」Op.27-2 嬰ハ短調
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 パスカル・ドゥヴァイヨン教授による講座シリーズ『一度は勉強しておきたいピアノ作品』が開催されました。ピアノ学習者なら誰もが学ぶ作品へのアプローチ法などが実演付きで解説されるもので、この日はベートーヴェンのソナタより、1800年前後に書かれた第7番、第8番《悲愴》と第14番の《月光》の3曲を取り上げました。

 「ベートーヴェンをどのように扱ったらいいのか、真の意味で理解できていない演奏に接することがあります。ヴィルトゥオーゾ性のある作曲家に慣れ親しんでいる若者にとっては、その種のメロディーはほぼ出てきません。テクニックは極めて難しいけれども、それを前面に押し出すのはベートーヴェンではありませんし、たとえ“音楽的”に弾かれていても、突き詰めると解釈が充分とは言えない演奏があるのです」とドゥヴァイヨン教授。その上で、教師の役割は演奏における実践的な指導に限らず、ほかの作品にも応用できる“勉強法”を教えることでもあると話し、講座が進められました。

 まずは譜読みを始める前に構造を把握し、大まかでも全体像を掴むこと。和声の移り変わりを分析すること……。3作品を題材に、作品への取り組み方を噛み砕いて解説されました。「音楽は私たちをさまざまな気持ちにさせます。忘れられがちですが、演奏家は“なぜそのような感情を受けるのか”理解しなければなりません。音の背後にある感情の原動力と理由を見つけ出し、それを生き生きと自由に、論理的に提示することこそが演奏です」

 最後には質疑応答の時間が設けられ、ここでは前打音の処理やペダリングについてなど、奏法について具体的な質問もあがりました。次回は来年2月。受講者へのアンケート結果も反映された、ショパンの作品が題材です。

(R.K)

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