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津田 真理 レクチャー & コンサート 開催レポート
〜 ショパン Vol.2 〜
2019年5月10日(金) 10:30〜12:30
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
津田真理さんによるレクチャー&コンサート〜ショパンVol.2〜は、ショパンの名曲を取り上げた第2回となりました。曲目は、夜想曲第9番Op.32-1、華麗なる大円舞曲Op.34-1、前奏曲「雨だれ」Op.28より、スケルツォ第2番Op.31、夜想曲第13番Op.48-1、ポロネーズ第5番Op.44の6曲です。
それぞれ書かれた曲の形式や特徴の異なる各曲を、ショパンの人生や時代背景に触れつつ解説、そして演奏、というスタイルで進められました。
解説は、ショパンの関わった作曲家達ーメンデルスゾーン、シューマン、リスト、そして一時人生を共にしたジョルジュ・サンド、親友ドラクロワ、それぞれの手紙に触れながらショパンの人生を曲と共に辿る、というもの。サンドとの出会いと別離、ドラクロワがショパンの真の理解者であったこと、ショパンがどんなふうに曲を作りそれを売っていくことになったか等々、たっぷり語られました。
演奏に際しては、「曲の世界が凄すぎて、弾くたびにこの上なく喜びを感じる」ースケルツォ第2番、「若さと成熟のちょうど間であり、その繊細さを感じる」−夜想曲第9番、「現実の世界から遠い何かを感じる」ー前奏曲「雨だれ」、といったご自身の思いも加えて語られ、深みのある落ちついた演奏が繰り広げられました。
アンコールには練習曲の第2番嬰ハ短調と第9番の「パピヨン」。そして最後の質問コーナーでは、ショパン音楽における「zal(悲哀)」について問われ、人生の喜びのみならず苦難の中にそれはあるのではないかという考えを返されました。ショパンの音楽への深い共感を呼び起こす、温かなレクチャー&コンサートとなりました。
(K.A)
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