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ピアニスト 田崎悦子 大人のためのピアノワークショップ 開催レポート
Joy of Music 40+ Vol.11 
〜 人前で演奏する事をふまえた40 才以上の方への公開レッスン 〜
第1回 2018年4月12日(木)AM.10:30 〜 PM.12:30 (開場 10:00) 
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 本日は、毎年好評を博しついに11回目(!)を迎える、田崎悦子先生による大人のための公開ピアノレッスンの、第1回目でした。

田崎先生はご自身も国内外でご活躍のピアニストですが、指導者としてもこれまで多くの方に音楽の歓びを伝えていらっしゃいます。特にこの大人のための公開レッスンは、全2回で1サイクル。2週間後の受講生の変化を、受講生自身も聴講されている方々も体験することで、会場にいる全員がよい音楽へのモチベーションを高めることが出来ます。また先生は、レッスンを聴いている方々とコミュニケーションを取ることを大切にされ、客席の聴講されている方々のリアクションにも、丁寧に対応していらっしゃいました。

 最初にレッスンを受けられたのは、粕谷真紀さんで、ショパンのピアノ・ソナタ第3番終楽章を課題曲とされていました。粕谷さんの演奏は耳に心地よい音色と、繊細な表現が魅力的で、田崎先生もその客席にもひしひしと伝わる歌心を褒めていらっしゃいました。

 そのうえで先生は、せっかく際立たせた旋律をどうやってフレーズの最後まで歌い上げるか、技術的に難しいところでどうやって流れを滞らせないかを指導されました。

 もう一人の栗田雅子さんは、ショパンのバラード第2番を演奏。ボリュームのある音色や素早い指の動きで、この大曲を演奏していらっしゃいました。田崎先生はその技術を活かしつつも、いかに楽曲に対するイメージを膨らませて、この作品の持つ各場面のコントラストをつけるかを指導されました。大切だと思う音を丁寧に弾く、音楽の進行に物語をつけてみる、指の置き方を少し変えてみるだけで、楽曲の表情が大きく変わります。

 先生がレッスン中特に強調されていたのは、練習の仕方を考えることの大切さでした。上手く弾けない部分について必ず原因究明するように、そのためにはただ何度も通すだけではなく、楽曲中で複雑に絡み合っているパートを1つ1つ取り出して練習し、どの部分でつまずいているのかを自覚しなければなりません。また、手は間違った音を弾いてしまえばしまうほど、誤った情報を記憶してしまいます。なかなか上手く弾けないところは、無理にテンポを上げたり通したりしてしまう前に、正しい音を抑えられる練習を何度もすることで、頭で整理した情報と手の動きが連携するようになります。

 公開レッスンというのは受講生にとっても大変緊張する場ですが、田崎先生は受講生の自信を引き出し、むしろ受講中にお2人のピアノの音色がどんどんのびやかになってゆくのを感じました。次回第2回で、二週間後のお2人がどのように変わっているか、楽しみにしております。

(A.T.)

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