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パスカル・ドゥヴァイヨン 教授の
『 ドビュッシー:前奏曲集全曲 公開講座( 全6回)』開催レポート
会場:カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ
第3回 2018年3月16日(金) 
第1集 9番 途絶えたセレナード、第1集 12番 ミンストレル、 
第2集 6番 風変わりなラヴィーヌ将軍、第1集10番 鎮める寺
※ムジカノーヴァ誌11・12月号掲載の内容に沿って

 

 パスカル・ドゥヴァイヨン教授の『ドビュッシー:前奏曲集全曲公開講座』の第3回が開催されました。雑誌『ムジカノーヴァ』とのタイアップ企画である本講座。今回は同誌の11・12月号に掲載された内容をベースに、第1集より《沈める寺》《途絶えたセレナード》《ミンストレル》、第2集より《風変わりなラヴィーヌ将軍》が取り上げられました。今回もドゥヴァイヨン教授による4曲通しての生演奏の後、各曲の解説が行われました。

 全体を通して特に印象的だったのは、音の作り方についてのお話です。例えば、《沈める寺》では、「靄や霧がかかったような絶対的な静けさ」の中で曲を始めるにはどのような姿勢や手の動きが適切なのか、「遠くで鳴っているような鐘の音」を表現するにはどのようなタッチが必要なのか、といったことが詳しく説明されました。他の3曲では「滑稽さ」や「ユーモア」の表現法が重要なポイントとして解説され、その表現のために有効な練習法なども提案されました。実演しながらの解説はとてもわかりやすく、受講生の方々も自分の楽譜を広げて熱心に耳を傾けておられました。

 また、実際に曲を演奏する上で避けては通れない指づかいの問題についても様々な箇所で言及されました。いずれの曲についても、ドビュッシー自身は指づかいを指定していないので、楽譜に書いてあるものを絶対であるとは思わずに、自分に合ったものを探すことが大切だと、ドゥヴァイヨン教授は繰り返し強調されていました。

 講座の最後には本シリーズ恒例の質問タイムが設けられ、ドゥヴァイヨン教授が受講生からの質問にひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。今回の講座で取り上げられたテクニックや考え方、練習法などは、ドビュッシーによる他の曲はもちろん、他の作曲家の作品でも応用できるものということで、とても勉強になりました。次回の講座は7月26日の予定です。

                                     (Y.T.)

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