トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 松本倫子のこどものピアノレッスンセミナー > 開催レポート

講師:松本倫子 のこどものピアノレッスンセミナー 開催レポート
(全3回)第3回 2017年4月20日(木)10:30-12:30 
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

   

 子どもを対象としたピアノ教材を手掛けている、松本倫子先生。講座シリーズ最終回では、『新こどものブルクミュラー25の練習曲』を使い、長年のレッスン経験でのエピソードを絡めながら、基礎を身につけ、想像力を豊かにするレッスン法を学びました。

 ピアノ教育では多くの先生が教材として使用する『ブルクミュラー』。小学校低〜中学年程度で取り組めるやさしい練習曲集とはいえ、「〈アラベスク〉〈牧歌〉に〈せきれい〉……、各曲に付けられた標題は子どもたちでは理解が難しいものです」と松本先生。『新こどもの〜』には各曲に解説が付いており、タイトルを表す情景や説明がまとめられています。弾き始める前にこれらを使って“どんな気持ちで弾くのか、何を思い浮かべながら弾くのか”などと、生徒と話をすることは、やがて表現力に繋がります。

 また、上達には“セルフモチベーション”が欠かせないと言います。ささやかでも目標を決め、それを実現する意欲を持たせ、達成するという一連の流れが大切なのだそうです。例えば、2〜4小節の短い単位を日々の練習では“目標”とし、少しずつ進める。ブルクミュラーは、テーマの繰り返しや発展させたものなどで1曲が構成されているので、この練習法はとても効果的のようです。

「エチュードとは何でしょうか?基礎・テクニックがなければ、表現力に繋がりません」と松本先生。表現力をあまりに異常に優先させるあまり、テクニックが追い付いていないという近年のピアノ教育に見られる“表面的な音楽”は、危ない流れだと言います。日々の積み重ねで確実に基礎を固めることは、音楽的な表現よりも優先させなければならないこと。ブルクミュラーをはじめとするエチュードを上手く活用し、基礎の重要性を改めて見直さなければならないのかもしれません。

 講座の結びにおっしゃった「レッスンを通じて人を育てる」というひと言。短いレッスンでも生徒・保護者とのやり取りを大切にされている松本先生からは“人を見る”という指導者としての信念が強く感じられました。

(R.K.)

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 松本倫子のこどものピアノレッスンセミナー > 開催レポート