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高橋千佳子先生の フォルマシオン・ミュジカル 開催レポート
〜今日から実践!ソルフェージュ指導法講座 第2弾〜
「チェルニーから学ぶ!!」
<第3回> 2016年7月6日(水)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ
♪チェルニー 30 番 Op.849
「100 のやさしいレクリエーション」第34 番〜 78 番 

 

 夏の香り漂う7月初旬、「高橋千佳子先生のフォルマシオン・ミュジカル――今日から実践!ソルフェージュ指導法講座 第2弾『チェルニーから学ぶ!!』」の第3回が開催されました。フォルマシオン・ミュジカルとは、ソルフェージュ用の教則本を使うのではなく、実際の音楽作品のなかでソルフェージュ力を身につけようという教育法です。高橋先生のお話によると、1978年にフランスの文科省がそれまでとは違うソルフェージュのかたちを求めて開始したものだそうです。ソルフェージュ指導法というと何やら難しいお話になるのかと思いきや、高橋先生のわかりすい解説と実演で、目からうろこの2時間でした。

 まず取り上げられたのは、調判定についてです。今回の素材である『チェルニー30番』には、主調から属調に転調する曲が数多くあります。理論的にも、感覚的にも、調が変化したことを理解させるためには、どのようなステップを踏んで教えるとよいのか、具体的なアドバイスがあり、受講生の方々はみな楽譜を片手にとても熱心に耳を傾けておられました。また、どのような表現で説明すれば小さな子どもにもわかりやすいのか、やる気を引き出すにはどのようなコメントが適切なのか、といった指導例も示され、ぜひ「今日から実践!」したいと感じました。もちろん調判定だけではなく、視唱や初見視奏、移調などの指導法についても述べられ、『チェルニー30番』1冊のなかだけでも、ソルフェージュの様々な要素を教えられるということを実感しました。同じくチェルニーの『100のやさしいレクリエーション』からは第34番〜78番が取り上げられ、それぞれの曲のもとになっている作品についてのお話があり、こちらも大変勉強になりました。

 ソルフェージュでは、往々にしてその力を身に付けること自体がゴールになってしまいがちですが、本来の目的はソルフェージュで身に付けたことを使って、より音楽を深く楽しめるようになることではないでしょうか。そう考えると、実際の音楽作品のなかで、ソルフェージュ力を磨いていくというのは、非常に魅力的なものです。                

                       (Y. T.)

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