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ピアニスト 田崎悦子 大人のためのピアノ・マスタークラス 開催レポート
Joy of Music 40+ Vol.6 
第1回 2015年10月2日(金)10:00開場 10:30〜12:30  
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 世界的ピアニストとして国内外でご活躍の田崎悦子先生による『大人のためのピアノ・マスタークラスJoy of Music 40+』。シリーズ第6回目の今回は、2回セットのレッスンのうちの1回目です。

 最初の受講生は末木要子さん。曲目は、ショパンのエチュード作品25の1とベートーヴェンのピアノソナタ第8番『悲愴』第1楽章です。田崎先生は、末木さんの音色のすばらしさに触れたあと、より深く音楽の本質に迫っていきます。『悲愴ソナタ』では、冒頭部分「グラーヴェ」が「四分の四拍子」であり、その後の「アレグロ・ディ・モルト・エ・コンブリオ」が「二分の二拍子」であることによるキャラクターの違いをしっかり感じること、そして、「耳で」音をコントロールすることの大切さを、アドバイスされました。レッスンがショパンのエチュードに移ると、ベートーヴェンでのアドバイスがさっそく効いたのか、「初めの演奏よりぐっとやわらかくなった、Good!」と田崎先生。「小指の旋律を意識すること」で、より豊かな響きの演奏となりました。

 続いての受講生は天野鑑代さん。曲目はブラームスの『3つの間奏曲』作品117です。暗譜で弾き通した天野さん。117の1では、「フレーズを大きく捉えること、そのフレーズの中で盛り上がっておさまるように」という田崎先生のアドバイスで、フレーズ感が一気に表れるようになりました。「アンダンテ・モデラート」「ピウ・アダージオ」「ウンポコ・ピウ・アンダンテ」それぞれの、ブラームスならではのキャラクターの違いを感じることも大切。117の2では、「倚音だらけであることを感じて、弾く」ことで、この曲をより的確に捉えられるとのこと。117の3では、重音のどの音をよく聴くかによって響きが変わることを示されました。

 最後の受講生は直江慶子さん。曲目はショパンのスケルツォ第2番です。長年のブランクの後に2週間で仕上げた直江さん、難しい部分の奏法の技術的なアドバイスを求められました。田崎先生は一つ一つそれに応えられ、たとえば第49小節の右手部分では、手首を回すのではなく腕の重みを活かして力の抜き方を意識すること、第65小節の左手部分では、小指側を意識してベース音を聴いて音を出すこと、第68〜69小節の右手部分では、タイの後の音を意識して聴くことなど、アドバイスされました。

 全般では、楽譜をしっかり読み込むことの重要性や、音のアタックは、fでは速く、pではゆっくり、という具体的なテクニックについても触れられたレッスンでした。次回は10月16日(金)に2回目のレッスンが行われます。

〈Y.A.〉

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