トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 高橋千佳子先生のフォルマシオン・ミュジカル > 開催レポート

音楽誌「ムジカノーヴァ」でお馴染み
高橋千佳子先生の フォルマシオン・ミュジカル 開催レポート
〜今日から実践!ソルフェージュ指導法講座〜
<第6回> 2015年 12月15日(火)
♪バルトーク/ミクロコスモス 第IV巻より
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ 10:00開場 10:30開講

  

 作曲家・高橋千佳子先生による実践的なソルフェージュ指導法講座「フォルマシオン・ミュジカル」のシリーズの最終回、第6回目が行われました。

 ピアノ学習者が勉強する曲集を毎回選んで教材にしているこの「フォルマシオン・ミュジカル」のシリーズは、ピアノ・レッスンに直結するので、非常に有効なソルフェージュ教育の指導法講座です。

 今回教材に選ばれたのは、バルトークの「ミクロコスモス」第IV巻です。この曲集を選んだのは、ピアノに飽きてしまった子とか、いやだけれどやっとレッスンに来てくれた子とか、そういう子にちょっと目先の変わったものをやらせてみよう、という意図からで、初見でその場で使えるものをピックアップしたそうです。

 ピックアップされたのは、第110番「がちゃんがちゃん」、第107番「霧の中のメロディ」、第120番「3和音の基本形」、第112番「民謡による変奏曲」、第113番「ブルガリア・リズム(1)」、第102番「ハーモニックス」の6曲でした。

 例えば第110番では、左手の白鍵での5度の和音と3度の和音に、それぞれ半音高い右手の5度の和音と3度の和音がぶつかるように書かれています。この曲を使って、生徒に黒鍵と白鍵との対比で曲を作る場合もある、ということを教えることも大切だそうです。

 また第107番では、白鍵のかたまり(4音)と半音高い黒鍵のかたまり(4音)とを交互に弾くと、音は濁っていますが、子どもたちにはそれまでの音楽とは違った新鮮な驚きがあって、興味を示すようです。そしてその白鍵と黒鍵とを交互に弾く「霧」を表すような所を生徒に弾かせ、先生は「霧」の晴れ間に登場するメロディを歌う、または弾くというやり方で指導をすると、生徒はそれまでとは全然違うピアノ体験をすることになり、それが生徒にとっては音楽への起爆剤になるようです。そのためにこの曲はお勧めだそうです。

 他の4曲についても、それぞれの曲の特徴、目的を生かして生徒の指導に役立てる方法を説明なさいました。

 またこのミクロコスモスにも使われている、中世に使用されていた教会旋法(グレゴリオ旋法)について、生徒への教え方も含めて非常に分かり易く説明がなされました。「旋法」と聞いただけで拒否反応を起こす方にも、きっと分かり易く感じられたことでしょう。

 高橋千佳子先生による「フォルマシオン・ミュジカル」の今回のシリーズはこれで最後ですが、4月からはシリーズ第2弾「チェルニーから学ぶ!!」が全5回にわたって開かれます。乞うご期待!

(K.Y.)

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 高橋千佳子先生のフォルマシオン・ミュジカル > 開催レポート