トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 高橋千佳子先生のフォルマシオン・ミュジカル > 開催レポート

音楽誌「ムジカノーヴァ」でお馴染み
高橋千佳子先生の フォルマシオン・ミュジカル 開催レポート
〜今日から実践!ソルフェージュ指導法講座〜
<第4回> 2015年 9月29日(火)
♪ソナチネ・アルバム 第1巻より
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ 10:00開場 10:30開講

  

 音楽誌への執筆からソルフェージュ教育まで幅広く行っておられる高橋千佳子先生による人気シリーズの「フォルマシオン・ミュジカル〜今日から実践!ソルフェージュ指導法講座」(全6回シリーズのうちの第4回目)が9月29日カワイ表参道コンサートサロン パウゼに於いて開講されました。この講座には毎回多くのピアノ教育に携わる先生方が足を運ばれていますが、今回はピアノ学習者が必ず経験するとも言われているソナチネアルバムが題材ということもあり、いつもに増して多くの先生方がお見えになりました。 ソナチネアルバムからウイーン古典派の中心人物であるクーラウ、クレメンティ、ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェンのソナチネを扱われました。ソルフェージュと演奏をどのように結びつけていくか、ということが主軸の講座ですが、今回は(1)第2主題まで味わう(2)第2楽章特有の難しいリズムにどのように対処するか(3)非和声音の3つを柱として、演奏を交えての講演をなさいました。

 まずは各曲の第2主題の調性が提示部と再現部でどのように変わっているかを確認しながら、調性の雰囲気の違いや見分け方をご説明されました。第1主題だけでなく、第2主題もなくてはソナタとは言えないと仰り、第2主題を参加者と歌うことで変化の面白みをより一層実感することができました。

 続いてハイドン作曲のソナチネNo.1の第2楽章を用いて付点リズムについて説明されました。テンポが遅いため、32分音符まで曲中に出てくるのですが、読譜しにくく、演奏しにくい付点リズムを(1)付点リズムを楽譜中から探す(2)リズムを書く(付点の表記のしくみを説明し、一緒に書く)(3)先生の演奏に合わせてリズム読み、と段階を踏むことで分かりやすく効果的に学ぶことができました。

 最後に同じくハイドンのソナチネの第3楽章から非和声音をピックアップして各非和声音の役割などを説明されました。和音構成音のみにした場合と比較することで、非和声音の効果を実感しました。非和声音があることで、より一層楽曲が華やかに輝かしいものとなり、前向きに人に伝わりやすい演奏になる、という先生のお言葉が大変印象に残りました。

 残りの時間で終止形の雰囲気の違いについてもご説明されました。以上の柱から楽曲のポイントを説明されましたが、曲の内容だけでなく、誰が作曲したのか、その人の生きた時代はいつか、という点も非常に重要であると仰り、ウイーン古典派の作曲家の生没年をクイズ形式で楽しく学ぶことができたのも今回の大きな収穫でした。

 ソナチネアルバムをただ演奏するのではなく楽しく効果的に表現するためにはどのようにすれば良いか、という点について多くのアドバイスを頂き、実りの多い講習会となりました。残る2回もどのようなことが学ぶことができるかと今から心待ちにしております。

(M.H.)

 ホーム(ニュース) > 公開講座シリーズ > 高橋千佳子先生のフォルマシオン・ミュジカル > 開催レポート