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松本和将 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲
公開講座&全曲演奏会 開催レポート 
シリーズ第2回 ◆コンサート

2014 年11月28日(金)19:00 開演 18:30 開場 
♪ ピアノ・ソナタ 第4番・第5番・第7番・第8番「悲愴」
会 場/カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 今年6月より開催されている、松本和将先生のベートーヴェンピアノソナタ全曲公開講座・全曲演奏会。本日はシリーズ第2回の締めくくりとして、10月24日と11月10日の公開講座で取り上げられた初期の4つのソナタが演奏されました。ベートーヴェンの初期ソナタといえば、ピアノの指導者や学習者にとっては比較的なじみのあるレパートリーではないかと思いますが、コンサートで時系列的にまとめて聴く機会はさほど多くはないもの。松本先生は今夜も、オーケストラを思わせる豊かな響きと圧倒的な表現力で各作品の魅力を引き出し、聴き応えのある演奏を聴かせてくださいました。

 プログラムの最初に置かれたのは第5番のハ短調ソナタです。1曲目からエンジン全開のエネルギッシュな演奏で、若き日のベートーヴェンの溢れんばかりの野心のほどを彷彿とさせます。続く第4番変ホ長調はcon brio(生き生きと)という作曲家の指示を理想的に体現したような生命力に満ちた音楽作りが印象的。演奏されている松本先生はとても楽しそうで、表情豊かな音そのものからも音楽することの喜びが直接的に伝わってきました。

 休憩を経て、後半は第7番ニ長調から始まります。初期の作品らしい古典的な様式感を保ちつつ、音楽に込められた期待感や希望が躍動感をもって描き出されました。圧巻だったのは最後の第8番ハ短調「悲愴」です。最初の和音が響いた瞬間からこのドラマティックなソナタの世界に一気に引き込まれました。張りつめた空気感や激情の噴出の素晴らしさはもちろんのこと、緩徐楽章に入った時のコントラストもまた忘れがたい美しさでした。

 演奏後のご挨拶も松本先生のお人柄の温かさとユーモアを感じさせるもので、コンサートは盛大な拍手をもって幕を閉じました。

 来年2月より始まるシリーズ第3回では、有名な「月光」ソナタを含む5つのソナタにスポットが当てられます。こちらも大変楽しみです!

(N.J.)

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