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松本和将 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲
公開講座&全曲演奏会 開催レポート 
シリーズ第2回 ◆公開講座

2014 年10月24日(金)10:30−12:30 
♪ ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 作品7 ピアノ・ソナタ 第7番 ニ長調 作品10-3
会 場/カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 6月から始まった松本和将先生によるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲公開講座&全曲演奏会シリーズ。今月から2ヵ月をかけて、4曲のソナタを取り上げます。今回は第4番と第7番の2曲をご解説くださいました。

 今回題材となった曲は、いずれも演奏会で耳にする頻度は低い作品です。「《ハンマークラヴィーア》の次に長い曲である第4番は学生によく弾かれ、また第7番はその次の《悲愴》に隠れてしまったけれども、名曲です」と松本先生は仰いました。

 第4番は「ベートーヴェンのやる気が伺える作品」。第1楽章は比較的ゆっくり演奏されることもありますが、冒頭にはAllegroだけではなく、molto e con brioと記されています。ベートーヴェンの交響曲の第1番(第4楽章)などに出てくる同じ速度記号の作品を聴き、テンポについて考えました。また、表拍ではなく、あえて裏拍に置かれているsfが生む効果などについても説明されていました。

 第7番では松本先生が曲から感じ取ったストーリーを、ミュージカル風に披露し、笑いが起きる場面も。「練習中に音楽が出てこない時は、演奏しながら台詞を言う“ひとりミュージカル”をすると、自然と音楽もできていくのでおすすめ!」なのだそう。

 聴講者からの質問コーナーでは、「ロマン派にならないように弾くコツ」「どこまで自由に演奏して良いのか」についてお答えくださいました。ロマン派は「自分をどのように出すか」が課題だとし、プッチーニの歌劇《トゥーランドット》より〈誰も寝てはならぬ〉の最後、「Vincer!(私は勝つ)」の部分を題材に、その違いをレクチャー。古典派の例として楽譜通りのリズムで、また、よく聴かれるパヴァロッティの音の伸ばし方や盛り上げ方をロマン派の例としてそれぞれ演奏し、古典派では歌っていても、リズムと拍が必要であると答えていらっしゃいました。

 来月は第5番と第8番の《悲愴》の講座が行なわれ、同月末には2ヵ月で取り上げた作品がすべて演奏されるコンサートも予定されています。

(R.K.)

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