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カワイコンサート NO.2319
アレクサンダー・ガジェヴピアノリサイタル 開催レポート
2022年7月5日(火)18:30〜(開場 18:00)
会場:広島市東区民文化センターホール (広島県)

国際ピアノコンクールにて世界を魅了したアレクサンダー・ガジェヴさんの3年ぶりの広島でのリサイタルでした。

今回は、静寂の中ガジェヴさんが音の使い手として登場し始まりました。静寂の後の彼の音色は会場のいかなる音をのみ込み、よりダイレクトに音楽言語として聞き手の心に語りかけられました。静寂と喧騒、無響と響き、安らぎと緊張…彼の言語に語りかけられるうち、意識の中に相反するものを感じます。しかし同時にガジェヴさんの空間ではこれらを併存させてくれました。彼がこれまで音楽表現を言語としてどれだけ大切に取り扱ってきたか、うかがい知れません。

これからも世界中の人々を優しく包み込んでくれるガジェヴさんの演奏の余韻に浸りながらこのリサイタルで彼とSK-EXが織りなすひと時を共有できたことを幸せに思います。

当日のリハーサルではMasterPianoArtisan山下さんの「少しでも彼に楽に弾いてほしい」という熱い言葉からお二人の絆を感じました。特にリサイタル後半のシューマンの幻想曲ではより一層音が輝きだし、ガジェヴさんと山下さんの信頼関係はまるで、お互いに素晴らしい曲を献呈しあったシューマンとリストのようで、ロマンを感じずにはいられない演奏でした。

また、リサイタル後は河合弘隆社長より、SK-EXを使用しワルシャワの聴衆を魅了したガジェヴさんへ感謝状授与のセレモニーを開催。圧倒的なオーラでいてどこまでも謙虚なガジェヴさんの一面が垣間見え、会場は和やかな空気に包まれました。

さらにアンコールでは素敵な音の贈り物をいただいたような、そんな大満足なリサイタルを終え会場をあとにしたお客様皆さまが広島での再会を願う一日となりました。

アンコール
スクリャービン:5つの前奏曲 op.16より 第1番 ロ長調
ショパン:24の前奏曲 op.28より 第4番 ホ短調

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