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カワイコンサート NO.2318
アレクサンダー・ガジェヴピアノリサイタル 開催レポート
2022年7月3日(日)15:00〜(開場 14:30)
会場:FFGホール(旧福岡銀行本店大ホール) (福岡県)
博多祇園山笠で活気あふれる中、福岡の中心部に位置するFFGホールにてアレクサンダー・ガジェヴさんをお迎えしてカワイコンサートが行われました。
第18回ショパン国際ピアノコンクール第2位の受賞以来、初来日でのコンサートに期待が高まります。
15:00の開演とともに会場の照明が落とされガジェブさん本人からのメッセージ、2分間の沈黙の後、ショパン作曲、前奏曲嬰ハ短調Op.45の美しい旋律が身体中に沁みわたりました。
2曲目はポロネーズ第5番。続いてピアノソナタ第2番「葬送」を演奏予定でしたが ご本人の希望により、マズルカOp,56-2,3、幻想ポロネーズに変更されました。
前半のオールショパンプログラムは、気品漂うポロネーズ、躍動感あるマズルカなど、ポーランドの歴史ある風土を感じることが出来ました。
後半は、ショパンと同年生まれのシューマンの作品、幻想曲ハ長調Op.17でした。雄大に情熱的に幕開け、一瞬でドイツ音楽の世界へと惹き込まれていきました。
幻想的で情熱的な第1楽章、歓喜に満ち溢れた第2楽章、そして第3楽章では時を惜しむような旋律が流れ、広い音域で奏でられる音楽は本当に美しく、心安らぐ贅沢な時間となりました。
万雷の拍手が鳴りやまない中でのアンコールは、ショパン作曲プレリュード第4番、スクリャービン作曲5つの前奏曲Op.16より第1番、ドビュッシー作曲12の練習曲より第11番の3曲。
音楽は言葉というガジェヴさんのメッセージの通り、1音1音言葉を物語るように奏でられる音楽は、時にささやき、時に会話をしているようで、聞き手の想像を膨らませてくれました。
静寂の中始まった演奏会の後には明るい光が溢れていました。
九州支店 ピアノ研修担当 永江 真紀
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