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カワイコンサート NO.2297
エヴァ・ポブウォツカ ピアノリサイタル 開催レポート
2022年6月2日(木)18:30〜(開場 18:00)
会場:應義塾協生館藤原洋記念ホール (神奈川県)

2年連続で開催が中止となり、皆が待ち望んでいたカワイコンサートが、2022年6月2日、横浜、日吉の慶応義塾大学構内にある藤原洋記念ホールにて開催されました。

開場前からホールエントランス前にはたくさんの方々が並んで、客席は満席に近い状況になりました。

今回のコンサートの奏者はポーランド出身で、ショパン国際コンクール入賞、同コンクール審査員も務められたピアニスト、エヴァ・ポブウォッカさんです。エヴァさんの事前のコメントによると、プログラム前半のシューベルト、メンデルスゾーン、シューマンは「歌」を意識して構成し、後半のショパンはその作品の中でも非常にポーランド的なものを演奏するとありました。どの楽曲も、音楽教室の生徒さんも弾いたことがあったり、聴たことのある馴染みやすいものが多く、皆さん楽しみに来場されていました。

始まりのシューベルトの即興曲は明瞭でありながら柔和で「歌」を感じるメロディーと非常に穏やかな響きの和音、独特のリズムの演奏で引き込まれます。緊張感を切らずにメンデルスゾーンの無言歌へと続き5曲を演奏、こんなにも美しい楽曲であったかと魅了されました。シューマンのアラベスク、子供の情景へと続いた演奏ではメロディーが多様な音色で語り掛け、美しい和音が繊細に奏でられるのに聴き入りました。ここで初めての拍手となり、休憩ののち後半のショパンの演奏へと続きます。

ショパンはポロネーズ、マズルカとエヴァさんの母国ポーランドの民族舞踊がもととなっている曲を多く演奏してくださいました。固有のリズムを理解する奏者の演奏を聴く機会は貴重でした。またノクターンの演奏も声部の響き合い、弱く深い音など大変美しく印象的でした。

プログラム最後のポロネーズ第5番を終え、大きな拍手の後のアンコールはすべてショパンの作曲でした。マズルカ第2番 嬰ハ短調Op.6-2、即興曲第1番 変イ長調Op.29、マズルカ第5番 変ロ長調Op.7-1と、3曲も演奏してくださり、観客一同感動のうちに終演となりました。

神奈川支店 横浜ユニット 岩永順子

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