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カワイコンサート NO.2300
佐藤 元洋 ピアノリサイタル 開催レポート
2021年9月16日(木) 開演18:30 開場18:00
会場:仙台銀行ホール イズミティ21 小ホール(宮城県)

カワイコンサート50周年を迎える本年、仙台銀行ホールイズミティ21小ホールに於いて、佐藤元洋さんのピアノリサイタルが開催されました。

現在ドイツで研鑽を積まれているということもあり、「ドイツ3大B」のプログラム、そして2019年の仙台国際音楽コンクールを共にしたShigeru Kawaiで奏でる佐藤さんの音楽を心待ちにしていたお客様も多くいらっしゃったのではないでしょうか。

1曲目は、バッハのフランス組曲第5番。一本芯が通った音に柔らかなベールをまとったような音色。優雅で歌心溢れるアルマンドに始まり、各曲多彩な音色、表現に一瞬にして佐藤さんの音楽の世界に引き込まれました。

2曲目は、ベートーヴェンのピアノソナタ第24番「テレーゼ」。1楽章は繊細で微妙な感情が交錯している様子を美しく表現されており、2楽章は左右の掛け合いが鮮やかで、オーケストラを聴いているかのような立体感でした。

3曲目は、ブラームスのピアノソナタ第1番。ブラームスらしい重厚な和音の響きで始まり、美しい単音のメロディー、アルペジオ、再び厚みを増してくるハーモニー。難曲を雄大に演奏する確かな技術と、目まぐるしく変化する各場面で紡ぎ出される多彩な音色に、終始圧倒されていました。

アンコールは、ショパンのエチュード Op.10-12「革命」とシューマンの3つの幻想小曲集 Op.111より第2曲。ショパンは秘めた情熱を込めて、シューマンはため息が出るほど美しく、終演に相応しい演奏でした。
アンコールの前に少しお話されましたが、物腰の柔らかい誠実なお人柄は、まさに佐藤さんの演奏そのものでした。

様々な制約がある中でのコンサートでしたが、佐藤元洋さんの奏でるShigeru Kawaiの重厚で豊潤な音に全身を包まれたり、静寂の中に響き渡る一音に耳を澄ましたり。響きの心地良さに身を委ねるのは、とても幸せな時間でした。再び仙台で、より多くの皆様とより長い時間、音楽の世界を共有できる日が訪れることを心から願っております。

仙台北事務所 
栃原明子 茂泉まきえ

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