赤松林太郎ピアノリサイタル開催レポート

カワイコンサート NO.2286
赤松林太郎ピアノリサイタル開催レポート
2019年5月26日(日) 13：30開演 13：00開場
会場：大阪市中央公会堂 (大集会室)（大阪府）

　赤レンガの映えるレトロで壮麗なホールでのリサイタルでした。

　プログラムはシューマン、モーツァルト、ドビュッシー、スクリャービン、ショパン等からでした。

　1曲目シューマンの「愛する5月よ」は歌心あふれるメロディーを柔らかな音色で語るように奏でられていて自然に心にしみこんでくるような印象を受けました。

　2曲目3曲目と曲が変わるにつれて、時にはキラキラとした色彩感豊かな音色、あふれるような華やかさと勢いを感じる曲、哀愁漂うメロディー、甘い歌声、重厚でドラマチックな音色、オーケストラを思わせる音色の曲もあれば教会でシンプルに祈りをささげるような演奏があり幅広い音色のコントラストを感じました。

　どの曲も疾走感ある音運び、絶妙なタッチで大曲も軽々と操っておられ、曲が変わる毎にその曲の世界観に引き込まれていきました。

　個人的にはアンコールで演奏されたファリャの「火祭の踊り」が印象的でした。冒頭のトリルから怪しげなムードに包みこまれてクライマックスに向けてスピード感が高まりヒートアップしていき、エキサイトしました。

　音の色彩感あふれる演奏会でした。

金原久美子