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カワイコンサート NO.2280
エヴァ・ポブウォツカ ピアノリサイタル 開催レポート
2018年10月4日(木) 開演 19:00 開場 18:30
会場:東京文化会館小ホール(東京都)

 

 

 久しぶりに身体中が感動で震える演奏を聴いた。

 「バッハ平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の24曲中、ハ音からロ音より白鍵を主調とする11曲が演奏され、ヘ短調、ト短調、ロ短調の平均律の後に、同じ調性のショパンの「バラード第4番 ヘ短調」、「バラード第1番 ト短調」、「スケルツォ第1番 ロ短調」が組みこまれるというプログラム構成で演奏された。

 かつて経験したことのないプログラムにとても興味を覚えていたのは事実だが、曲ごとに変化するキャラクターと音色にすっかり彼女の音楽に魅了されてしまっていた。醸し出される音楽はしっとりと美しく、時々強引なほどのテンポで緊張させられてしまうが、多彩な音色、音の美しさでSK-EXを響かせていた。

 バッハとショパンの間に拍手が入らないように集中を続ける演奏者の気遣いがさらにプログラムの効果を上げていたようだ。ヘ短調のバラードが終了すると割れんばかりの拍手。休憩とは思えない熱気。

 休憩後は演奏への期待感からかホール内の空気が一変し緊張感がさらに増す。

 プログラム最終曲、ロ短調のスケルツォが終了した後の拍手は、未だかつて経験したことのない地鳴りがするくらいの喝采であった。

 アンコールは、

1.バッハ=ジロティ / 前奏曲 ロ短調(原曲・・・バッハ/ 前奏曲 ホ短調 BWV855a)

2.ショパン / ノクターン 変ニ長調 Op.27-2

3.バッハ /平均律クラヴィーア曲集第1巻より 前奏曲とフーガ 嬰ヘ長調 

の3曲が演奏され、涙が出そうなほど美しい演奏であった。

 終演後、CD販売コーナーはやはり人だかり。休憩中にショパンのアルバムは売り切れてしまい、数枚のバッハの平均律を残すのみであった。購入者へのサイン会も5〜60名の行列ができており、彼女の音楽が如何に聴衆の心を打ったかが感じられた一幕であった。

 エヴァ・ポブウォツカ氏の再来日を切に願っている。

東京支店 音楽教室指導推進担当 指導主事 表 聡彦 

 

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