山岸ルツ子ピアノリサイタル開催レポート

カワイコンサート NO.2275
山岸ルツ子ピアノリサイタル開催レポート
2018年6月1日(金) 開演18:30 開場18:00
会場：千葉市文化センターアートホール（千葉県）

　朝から晴天に恵まれたこの日、開場前から多くのお客様でロビーが賑わっていました。開演と共に優しい奥の深い音色から始まったハイドン、「ピアノソナタ」悲痛な想いが折り重なり物語の世界に引き込まれたショパンの名曲。

　華やかできらびやかな音、弾力のある柔らかい響き、しなやかで貴品に満ちた音が響き渡った第1部は、コンサートのテーマ「伝統と革新」の「伝統」を追求したプログラムでした。

　「革新」の第2部はまるで水彩画を見ているようなドビュッシー、そして色彩豊かな音色が立体的に様々に変化しながら響き渡るラヴェル、ストラヴィンスキーに会場の誰もが「圧巻！！」との思いだったに違いありません。ここまでのダイナミクスを表現出来る事にピアノという楽器の神髄を改めて感じました。

　これ程のプログラムを演奏された直後でもとてもにこやかに握手会に応じてくださった山岸さん。一人一人に丁寧に声を掛け子供たちからの質問や写真撮影にも優しく応じて下さいました。

　ピアノリサイタルではいつも感じますが奏者に寄ってピアノの音が様々です。今回のコンサートでは山岸さんの温かいお人柄、又パワフルな一面も見られとても興味深く聴かせていただきました。