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カワイコンサート NO.2256
迫 昭嘉 ピアノリサイタル 開催レポート
2017年5月26日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:アクトシティ浜松 中ホール (静岡県)

 

 

 5月26日(金)、アクトシティ浜松中ホールにて、ピアニストとしてのみならず指揮者としても活躍されている迫昭嘉さんをお迎えして、カワイコンサートが開催されました。

 プログラムはバッハ、ベートーヴェン、ドビュッシー、ショパンと、何れもピアノ音楽史上重要な作曲家ばかり、一度は聴いたことのある名曲ばかりで、クラシック音楽にあまり馴染みのないお客様でも充分に楽しめる内容となっていました。

 前半はJ.S.バッハのイタリア協奏曲BWV971、そしてベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番『熱情』。

 まろやかな美音、非常に安定した拍子感で、全体を見渡した大きな音楽の捉え方が大変心地良く、印象に残りました。その均整のとれた音楽から一転、『熱情』の終楽章コーダでは、リミッターを外し心のままにほとばしる熱演で、会場のボルテージが一気に上がりました。

 後半はドビュッシーの『版画』(1.塔 2.グラナダの夕べ 3.雨の庭)から。

 繊細なピアニシモや水彩画の滲んだような混ざる音から艶やかで輝かしい音まで、表現の幅の広さが特徴のSK−EXは、ドビュッシーとの相性が抜群。迫氏の絶妙なタッチコントロールとイマジネーションによって、作品と楽器の魅力が最大限に引き出されていたように思いました。

 続いて、ショパンのポピュラーな名曲を3曲。バラード第1番、スケルツォ第2番、そして最後はポロネーズ第6番『英雄』で締めくくられました。

 ここでも、詩的でありながら過度に情感に流されず、堅固に構築された世界観が素晴らしく、感銘を受けました。特にスケルツォ第2番では立体感とスケールの大きさ、多彩なキャラクターの描写が秀逸で、大変魅了されました。

 鳴り止まぬ拍手に応えて、アンコールはまずショパンの『子猫のワルツ』から。さらに自由度を増し、軽妙洒脱な名演。

 2曲目はグラナドス作曲『マハとナイチンゲール』。物憂げなメロディーが何とも言えず美しいこの曲を、深い陰影を湛えた響きで聴かせ、うっとりさせられました。

 さらにもう1曲、アンコール最後はファリャの『火祭りの踊り』。氏のサービス精神、そして聴き手を興奮させる情熱的な演奏に客席は大いに沸きました。

 終演後は、ロビーでのサイン会に多くのお客様が列をなし、この夜の素晴らしい演奏の余韻が感じられました。

浜松事務所  杉山 園実

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