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カワイコンサート NO.2251
東 誠三 ピアノリサイタル 開催レポート
2016年10月7日(金) 開場18時30分 開演19時00分
会場:仙台イズミティ21 小ホール(宮城県)
例年になく台風の訪れが多く、どんよりとしたお天気が続いている仙台ですが、東誠三さんのコンサートが開催された10月7日は珍しく爽やかな秋晴れでした。芸術の秋という言葉もあるように、音楽を楽しむにふさわしい夜となりました。金曜日とはいえ平日19時からの開演だからでしょうか、客席の年齢層はかなり高め。まるで一音も聞き漏らすまいとするかのような、どことなく緊張感のある演奏会となりました。
当日のプログラムは、前半がショパンの「3つの新しい練習曲」「12の練習曲作品10」、後半がブラームスの「ピアノソナタ第2番営へ短調作品2」アルベニスの「組曲“イベリア”第4集よりマラガ・ヘレス・エリターニャ」という大変意欲的なもの。
序盤は客席の雰囲気のせいかどことなくぎこちない感じでしたが、プログラムが進むにつれ音色はどんどん多彩に、表現も豊かになっていき魅了されました。男性的で堅牢なブラームスも、民族的なスペイン情緒に溢れたアルベニスも深い思索に裏打ちされた表現と構成力を感じましたが、何よりもフォルテからピアノまで繊細に美しくコントロールされた音色が大変印象的でした。
アンコールはスペインの作曲家モンポウの「秘密」とショパンの「華麗なる大円舞曲」。
モンポウのまるで古いフランス映画の情景が浮かんでくるような内省的な表現が心に残りました。
たっぷりと宝石のようなピアノの音色を楽しみ、帰途につきました。
仙台事務所 間宮 麻実
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