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カワイコンサート NO.2242
小林愛実 ピアノリサイタル 開催レポート
2016年5月22日(日) 開場14時30分 開演15時00分
会場:広島県民文化センター(広島県)

  

 あわいモスグリーンの衣装に包まれ颯爽と出てこられ、ピアノを弾く前に音符のネックレスに、さっと手を触れ始まった、モーツァルト「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調K573」 軽やかでデリケートな音色、繊細なフレーズ、1音1音丁寧になおかつダイナミックな演奏は、うっとりとした気持ちになりました。リハーサルの時間もぎりぎりまで1曲1曲に気持ちを灌がれ個々の作品の性格を見事に描きわけられました。

 小柄な小林愛実さんの気さくな愛らしい表情からは想像もできない深く奥深い重みのある  音、表現の抑揚、力強さ途切れることのないメロディはあまりにも魅力的でした。

 ショパンの「遺作」・「英雄」は聴いたことのある曲だからこそ迫力があり「おぉ〜すごい!」と、声に出したくなるくらい圧倒され、心打たれました。曲が進むにつれ集中力が増して私たちも小林愛実さんの世界へ惹きつけられました。

 後半4曲のリストも、次々に変化する小林愛実さんの作り出す色合いは輝く中にも、みずみずしい音色と音楽的魅力がグッと凝縮された演奏は、心地よい歌心であっという間に時間が過ぎました。

 アンコールでは、「ショパン マズルカOp.17」、「ショパン エチュードOp.10−4」、「シューマン 子供の情景知らないくに」の3曲を演奏され、満席のお客様からの鳴りやまない拍手の中、何度もお辞儀をする姿はあまりにも感動的であり胸底から音楽を聴く喜びに溢れました。

 終演後のロビーには素敵な時間を満喫したお客様が笑顔であふれました。また是非、広島で演奏して頂きたいと思いました。とても素敵な一日になりました。

                                    広島事務所 安達智美

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