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カワイコンサート NO.2228
外山啓介ピアノリサイタル 開催レポート
新たなる境地へ 圧倒的な人気を誇るピアニスト!オールショパンプログラム
2015年5月30日(土) 開場18時00分 開演18時30分
会場:栃木文化会館小ホール(栃木県)『会場アクセス』
5月30日(土)栃木県栃木市栃木文化会館小ホールにて絶大な人気を誇る外山啓介さんを迎えてのカワイコンサートが開催されました。五月晴れを絵に描いたようなこの日は初夏の様子でしたが、遠く名古屋からお越しのお客様も居る中、開場を待ちわびたお客様が開場30分前には並び始めました。
長蛇の列となり、定刻10分前に開場となりました。
いよいよ開演間近となり、ベルが鳴りお客様が期待の静寂の中颯爽と登場した外山さんのにこやかな笑顔に盛大な拍手。そしてオールショパンプログラム1曲目「エチュード第3番/別れの曲」の美しく繊細な響きに一気に皆さん吸い込まれて行きました。
続いて「ノクターン第1、2、3番」とキャラクターの全く違う3曲の音色の移り変りに次々と心を動かされました。
前半最後は「バラード第1、2番」深く沈み込んで行くような暗鬱な響きと、清々しく優美な旋律。たゆたうような穏やかさと激しい感情の高まり。目まぐるしく変化する曲調にすっかり翻弄され、呼吸も忘れるほどでした。
休憩をはさみ、後半は「前奏曲第15番/雨だれ」と「ワルツ第9番/別れのワルツ」で始まり、優しく包み込まれるような豊かな響きに魅了されて行きます。
続く「バラード第3番」穏やかで優雅な流れが徐々に緊迫感を増して行き、会場も熱気を帯びて行きます。
そして、「ポロネーズ第6番/英雄」ホール全体に高らかに響き渡る主題、力強さの中に気品と威厳が感じられるまさに英雄そのものといえる演奏。
会場内のボルテージが最高に高まったところで、とうとうプログラム最後の「バラード第4番」安定した演奏の中繰り広げられる深い和声のハーモニーから浮かびあがる哀愁に満ちた旋律、魂の叫びのようなCoda.曲の終わりの余韻をかみしめ幕が下りました。
割れんばかりの拍手の中、アンコールにリストの「コンソレーション第3番」を演奏してくださいました。
1曲終わる毎に感嘆のため息をつき、「すごいね、すてきだね!!僕もあんな風に弾けるようになりたい」と瞳を輝かせながら言っていた少年の言葉通り、その長身と大きな手から織り出される美しく華麗でそれでいて強く、重厚な色とりどりの音色の数々に酔いしれた初夏の夜の夢のような時間でした。
カワイ音楽教室栃木(小山)事務所 石江典子
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