| |||||||
|
|
カワイコンサート NO.2224
チ ホ・ハン ピアノリサイタル 開催レポート
〜同世代の中で最も将来を約束されたピアニスト〜
第16回ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクールで第二位受賞!(詳細はこちら)
2015年5月22日(金) 開場18時30分 開演19時00分
会場:三井住友海上しらかわホール(愛知県)『会場アクセス』
5月22日(金)愛知県は名古屋市「しらかわホール」にてチホ・ハンさんを迎えカワイコンサートが行われました。まだ5月だと言うのに昼間は夏を感じる暑さ。まだ若干22歳にも関わらず、多くのコンクールに入賞している韓国の若きピアニスト。その情熱を予感させ、開演前から期待が大きく膨らむ演奏会となりました。前半のプログラムはベートーヴェンとロシアの作曲家。まだ暑さが残る会場の空気を忘れさせるような、美しく澄み切った響きで始められたベートーヴェンのソナタ。最初の1音から実に美しく、落ち着いたテンポで響きを確かめながらの演奏。その美しい響きで聴衆の心を和ませる演奏でした。続く楽章も落ち着いたテンポ。その中にも力強さと風格ある演奏で、未来の巨匠を思わせるものでした。
チャイコフスキーは、ロシア民謡風の親しみやすいメロディー。変奏曲1つ1つが素敵なキャラクターとなって演奏され、その性格の違いを見事に表現していました。とても楽しい曲と演奏。
前半最後はスクリャービンのソナタ。先の2曲とは変わって力強く・若々しく・響きも美しい演奏。難しい音楽にも関わらず、その演奏の魅力と音楽の持つエネルギーにどんどん引き込まれて行きました。
後半最初のプログラムはシューマンのクライスレリアーナ。シューマンの複雑な音楽をしっかりとした構成力・深い音楽性で演奏。各声部の旋律の歌わせ方・聴かせ方も見事で、確かなタッチとテクニック、力強い音量感で聴くものを感嘆させる演奏。他のシューマンの演奏もぜひ聴いてみたいと思わせる演奏でした。
そんな感嘆するシューマンから一転して、とても華やかで楽しいショパンの1曲。前曲が緊張感のある曲だったこともあり、導入の音が響くと同時に会場の空気がとても和む演奏。そんな暖かく自然に流れる演奏が心地よく、陶酔するように安心して聴くことができました。ピアノの音の素晴らしさにも改めて気付かされた瞬間。ポロネーズ部分もその題名のとおり華麗でダイナミックな演奏。圧巻の演奏で息を呑むような魅力あふれる演奏となり、いつの間にか聴衆はチホ・ハンさんの虜となったようです。
アンコールはちょっと変わった1曲。モーツァルトのおなじみのトルコ行進曲をヴォロドスと言う方が編曲。手がもう1本増えたかと思うようなスーパーテクニックの曲。驚嘆と圧巻の演奏で、ただただすごいの一言。
終演後もサインやファンの方々との写真撮影など気さくに応じていただきました。演奏の魅力に加え、韓流スターのようにスラリとした容姿が女性には大人気。
まだ5月、夜にはすっかり涼しくなり、聴きに来られた方々も大変満足した演奏会でした。
教育戦略課 中部指導担当 林一成
ホーム(ニュース) > カワイコンサート > カワイコンサート2015 > チ ホ・ハン ピアノリサイタル > 開催レポート