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カワイコンサート NO.2206
久元祐子ピアノリサイタル 開催レポート
2014年5月27日(火) 開場18時30分 開演19時00分
全席自由:一般 3,500円 学生・会員 3,000円
会場:ザ・フェニックスホール(大阪府)
木々の緑がいっそう濃くなり過ごしやすい季節、5月27日ににザ・フェニックスホールにて開催された久元祐子さんのピアノリサイタルを聴きに行きました。孔雀でしょうか、鮮やかな羽根が描かれたドレスの久元さんは、一曲一曲丁寧に作品や作曲家について、ユーモアを交えながらさまざまなエピソードや聴きどころのお話とともに、演奏を聴かせてくださいました。
作曲家に対する、久元さんの愛情や思いが伝わると同時に、時を超えて、当時のウィーンやパリのサロンで聴いているような優雅な気分になりました。
「エリーゼのために」や「トルコ行進曲」など慣れ親しんだ作品ながら、ライブならではの息使いや音に込められた情感に心を掴まれ、やはり音楽は生き物なのだと実感させられました。
前半の最後はベートーヴェンの「ソナタ第31番 変イ長調 作品110」です。ベートーヴェンの人生を回想するようなストーリー、美しい響き、力強さ、そして第3楽章の"嘆きの歌"からフーガ・・・息をつかせぬ展開に圧倒させられました。
後半は、ショパンの作品6曲です。
「夜想曲 変ホ長調 作品9−2」「夜想曲 嬰へ長調 作品15−2」では、優しく包み込むようなメロディに散りばめられた装飾音が美しく、カワイフルコンサートピアノEXと久元さんのコラボレーションにうっとりしました。
「小犬のワルツ」はものすごく速い演奏なのに、鍵盤の上を滑るような軽いタッチに、"素晴らしい"の一言です。
最後は「幻想曲 ヘ短調 作品49」です。
慈愛に満ちたメロディ、かと思えば、深く突き刺さる和音、多彩な表情の移り変わり、そしてCodaの高揚感・・・本当に素晴らしい演奏でした。
アンコールでは、ステージ奥の幕が上がり、オープンになったキタの夜景をバックに、モーツァルト「幻想曲 ニ短調 作品397」とショパン「前奏曲 イ長調 作品28−7」の2曲を聴かせてくださいました。夜景を眺めながらの演奏は幻想的で、なおかつ、とても新鮮な印象でした。
久元さんの奏でるEXの余韻に浸り、心地よい夜風に吹かれながら家路につきました。
良い"出会い"に感謝したいと思います。
大阪北事務所 末元 雪恵
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