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カワイコンサート NO.2192
ダリア・カメネヴァ ピアノリサイタル 開催レポート
2013年6月6日(木) 18:30開演
会場:川口リリア 音楽ホール(埼玉県)

 

 例年より早い梅雨入りに心配された天候も崩れることなく、6月6日、川口リリア音楽ホールにおいて、ダリア・カメネヴァさんのピアノリサイタルが開催されました。

 18:00の開場。ご家族やお知り合い同士で来場されるお客様も多く、会場は落ち着いた雰囲気です。

 木の暖かい色合いの舞台にシックな衣装のカメネヴァさんが登場し、コンサートがはじまりました。

 1曲目は ベートーヴェンのソナタ第30番。軽やかに、呼吸をするように始まった第1楽章に続き、激しい第2楽章。力強く響くフォルテに圧倒されました。一転して第3楽章の主題は、おだやかな中にも心地よい緊張感のある弱音が、そのあとの変奏へと展開していくように感じました。 2曲目のブラームスの6つの小品、それぞれ異なった印象の6曲を、幅広い音量をいかした表情豊かな演奏で聴かせます。深いブレスから生まれる長いフレーズと、明確にとらえられる和音がさわやかさを感じさせました。

 カメネヴァさんは、ピアノに座るとすぐに弾き始め、たちまちその作品に入っていく演奏スタイルが印象的でした。

 休憩をはさんで、後半はショパンの「スケルツォ第3番」で始まりました。

 同じ厚みのある和音でも、前半のブラームスとはまた違った音の響き方、音色の違いは一瞬「楽器を替えたのでは?」と思わせるほどでした。

 続く3曲のマズルカ。特徴ある舞曲のリズムと、陰影をもったメロディ。軽快であるのにまるで穏やかに語りかけてくるような、美しい演奏に驚きました。

 プログラムの最後は、ラフマニノフの「コレルリの主題による変奏曲」。今回のコンサートでは変奏形式の楽曲が何曲かありましたが、主題が提示されるときの聴き手を引き付ける緊張感がとても印象に残りました。この曲のシンプルな主題も、周りの空気を動かしながら和音が変化していくように感じました。その後の変奏曲は、高いテクニックを見せながらも艶やかで豊かな響きの生き生きとした開放感を感じさせる演奏でした。

 アンコールも再びラフマニノフ。「エチュードop.33」が演奏されました。

 カメネヴァさんの幅広いレパートリーの一端がうかがわれたこの日のコンサートに、皆さんも大変満足されたようでした。

   埼玉事務所  井原靖子

 

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