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カワイコンサート NO.2173
山岸ルツ子 ピアノリサイタル 開催レポート
2012年5月23日(水) 18:30 開演
会場:慶應義塾協生館藤原洋記念ホール(神奈川県)

  

 日本各地で193年ぶりに見られて金環日食・東京スカイツリー開業と連日湧き上がった翌日の5月23日、山岸ルツ子ピアノリサイタルが開催されました。

 白地に黒の花柄の大胆なドレスに身を包んだ山岸さんが、さっそうとステージに現れ 一呼吸おくと、とても深い息使いのたっぷりとしたテンポで、バッハのパルティータ2番が始まり、組曲全体を歌い上げました。

 続いてバッハ=ブゾーニ ” シャコンヌ ” の予定でしたが、リストの ” ダンテを読んで ” に変更されました。

 この曲はテーマに、「人間の愛と生と死」の全てが含まれていて、人生には色々あるという事が語られています。山岸さんの演奏には、この曲に対する深い思い入れがヒシヒシと伝わってきました。オクターブでたたみかけてくる場面や、最後の左手に出てくる強いトレモロの音等に、何とも言えないパワーが感じられました。この力強い音量は、カワイコンサートグランドSK-EXならではの素晴らしさではないかと思いました。

 後半は、薄いピンクベージュの美しいドレスで雰囲気を変え、今年生誕150年のドビュッシーにちなんで、ベルガマスク組曲と ” 喜びの島 ” が演奏されました。特に、” 喜びの島 ” は最初の長いトリルから最後の音(ピアノの最低音のラの音)まで全力疾走しながら進んでいくので、聴いている私もワクワクし通しでしたが、盛り上がってくる所などオーケストラのような響きで迫力満点でした。

 アンコールには、ドビュッシーの " 小さなニグロ " と、リストの " ラ・カンパネラ " の2曲が弾かれ、耳慣れたメロディーに会場もホッとした空気に包まれました。山岸さんの堂々とした演奏は、きっと聴いた人達に勇気と心地良い爽やかさを与えてくれたと思います。生の演奏が聴ける喜びを噛みしめながら、コンサート会場を後にしました。 

横浜事務所 講師 山本幸子

 

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