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カワイコンサート NO.2163
若林 顕 ピアノリサイタル 開催レポート
2011年6月22日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:大阪 いずみホール(大阪府)

 

 梅雨も中休みか、夏本番のような熱気に覆われた6月22日、大阪いずみホールにて、世界的に活躍されているピア二スト、若林顕さんのピアノリサイタルが開催されました。若林さんは東京藝術大学を経て、ザルツブルク・モーツァルテウムおよびベルリン芸術大学院を卒業、数々の国際コンクールで上位入賞の壮挙を果たし、その後はソロリサイタルのみならず、国内外の指揮者、オーケストラとの共演、室内楽の分野にも積極的に取り組まれています。

 今回のプログラムは「オール・リスト・プログラム」、これまでに、リストのプログラムを様々な形で演奏されてきた若林さんですが、「オール・リスト」は初めての試みということでした。大曲がずらりと並んだプログラムに、開演前から期待で胸が膨らみました。

 いずみホールの豪華な照明に灯りがともり、『2つの伝説』でコンサートの幕を開けました。きらびやかで優美な高音部、重厚な低音部、おごそかに流れる中音部・・・様々な音色の表情をもって音楽は奏でられました。

 続いて『4つの忘れられたワルツ 第1番』『即興ワルツ』『愛の夢 第3番』では、時には、物悲しく、時には甘く、時には優美にリストの世界が描かれ、巡礼の年第1年“スイス”より『オーベルマンの谷』でおごそかに、そして華やかに前半のプログラムの幕を閉じました。

 後半は、超絶技巧練習曲より2曲『夕べの調べ』『狩り』で、時には激しく、時には神秘的な静けさの中で音楽が詩的に情景的に表現されました。続いての『ペトラルカのソネット』でもやはりおごそかな雰囲気の中、甘美なメロディが詩的に歌われました。一転、プログラム最後の曲『スペイン狂詩曲』では、エネルギッシュな生命力溢れる演奏に圧倒され、会場は大きな拍手に包まれました。

 アンコールでは2曲、『コンソレーション』とシューマンの『トロイメライ』が美しく会場に響き渡り、本日の豪華プログラムの幕を閉じました。

 若林さんの全身でピアノにむかうエネルギー漲る表現、また一音一音に心を込められた繊細なタッチ・・・情景を見事に映しだす表現力で、リストのあらゆる側面を堪能できるコンサートでした。

カワイ音楽教室 大阪北事務所  岩崎 倫子

 

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